20120418 震災がれき問題2 広域処理は必要なのか

  • 12 年前
MBS VOICE「特命調査班」より。

宮城と岩手の震災がれき受け入れをめぐって、いま全国で賛否が渦巻いている。
前回(先週)の「特命調査班」ではすでに受け入れを始めている東京都のケースを検証した。
ガレキは一般ゴミといっしょに焼却され、厳重に放射能検査が行われていた。
だが焼却炉から出るすすなどを除去する装置、バグフィルターが万能かどうかについては、
メーカー側から疑問の声があがった。「バグフィルターでは放射能はとれません」
100%安全とは言い切れない中、震災がれきをどうするのか。

先週お送りした震災がれき問題放送直後から続々と感想や意見が寄せられた。
そのうちのいくつかを紹介する。
またこのテーマは専門家の間でも意見が割れている。

そこで、「広域処理は必要なのか」
仙台市では135万トンのガレキが出たが、広域処理に頼っていない。
90億円以上の予算をかけて集積場や焼却炉を整備し、自ら処理を進めている。
地元の運搬業者や処理業者を使うことで雇用の創出にもつながっているという。
また将来は県内の他のガレキも受け入れる予定だ。
ガレキを独自に処理するこの仙台方式は、実は阪神大震災の経験が生かされていた。

一方、石巻市では616万トンのガレキをかかえ、現在、仮設焼却炉を建設中だが、稼働しはじめるのは今年8月以降。市内23カ所の仮置き場はパンク寸前の状態だ。市は広域処理を求めているが、放射能への不安が問題を難しくしている。