コメ全袋検査 新装置を公開
  • 12 年前
原発事故を受け、福島県でことしの作付けに向けてコメの安全性の確保が課題となるなか、すべてのコメ袋の放射性物質を調べる「全袋検査」のための新しい検査装置が公開されました。

公開されたのは、京都の大手精密機器メーカー、島津製作所が開発した装置です。
国は、去年のコメから一定の濃度の放射性セシウムが検出された福島県内の地域については、ことしの作付けを容認する条件として、出荷の際にコメ袋を1つずつ調べる「全袋検査」の態勢の整備を求めています。
検査装置のベルトコンベヤーにコメ袋を次々に載せて、1分間当たり3袋から4袋の放射性物質を検査できます。
国の新しい食品の基準値の1キロ当たり100ベクレルを超えていないか、僅か5秒で判定でき、これまでの検査と比べて時間を400分の1に短縮できるということです。
検査装置の実験に協力しているJAの齋藤道雄組合長は「消費者に安心してもらうために絶対必要な全袋検査の実現に向けた第一歩だ。今後はこの装置を生かすための検査態勢の整備や、作業人員の確保を国と県に求めていきたい」と話していました。