口蹄(こうてい)疫問題で殺処分受け入れ 東国原知事と種牛農家、山田農水相に激しく反発

  • 14 年前
口蹄疫問題をめぐり、種牛農家が殺処分を受け入れる苦渋の決断をしたが、山田農水相との溝は依然、埋まっていない。「直接会いたい」という山田農水相に、農家、そして東国原宮崎県知事が激しく反発している。
16日午後2時ごろ、東国原宮崎県知事は「最悪ですね。この国にはがっかりしました。特に大臣にがっかりしました。『殺処分ありき』は論理矛盾してますよ」と話した。
国と県が激しく対立した民間の種牛の殺処分問題。
種牛の所有者・薦田長久さんは16日、説得で殺処分に応じる苦渋の判断をした。
16日午後0時ごろ、種牛6頭の殺処分に応じた薦田さんは「わたしは(県民の)ためになることが、今度は逆に県民のためにならないことになるから、それはわたしも避けたい」と話した。
16日午前11時半ごろ、山田農水相は「ぜひ薦田さんにお会いして、感謝を申し上げたいと思います」と話した。
16日からは、一部で移動制限が解除されるなど、口蹄疫騒動が少しずつ落ち着きを取り戻す中、宮崎の高校球児にはある異変が起きている。
口蹄疫の拡大を防ぐため、甲子園の地区予選が異例の無観客試合で行われる。
球場に入れるのは、事前に登録した選手の保護者など、一部のみとなっている。
試合前、学校に集まり、徹底した消毒が行われた。
選手たちも消毒液をかけられ、球場の中へ入った。
一方、午後0時半から会見に臨んだ薦田さんは、「会って直接感謝の気持ちを示したい」と話している山田農水相に対し、「わたしはもう会いたくないですよ」と話した。
そして東国原宮崎県知事も「どのツラを下げてこられるのかなと。どこまで『KY』なんだと思いますね」と述べた。
これに対し、山田農水相は「薦田さんさんの立場からすれば、そんな気持ちだろうなと。いろんな方々に...今回犠牲になっていただきました。ありがたく思っています」などと述べた。