00:00おやよいこだねんねしな
00:06漫画 日本昔話
00:39ゆめをたぐればほろほろと
00:44花も心浮かぶ焼き目
00:49人の情けなしあわせを
00:59そっと運んだ
01:04かさじぞ
01:39昔々
01:41あるところに
01:42英助というとても金持ちの息子と
01:46五郎というひどく貧しい家の子供とがおって
01:51二人は兄弟のように仲良くしておりましたそうな
01:57ある日のこと
01:59二人は連れ立って旅に出かけました
02:03昔のこととて長い道中を歩き詰めに歩いてゆくので
02:08した
02:18さてどっちにするかな
02:19こっちにしようかな
02:29こうして二人はとても楽しい旅を続けておりました
02:35ところがある日のこと
02:39二人は今までに見たこともないような
02:42気味の悪い感じの場所に迷い込んでしまいました
03:01あかりが見えたよ
03:07二人はさっそくその家をたずねてみました
03:15幸いなことにその家は宿屋だったのです
03:18おかみに頼んで二人は
03:20その夜そこへとめてもらうことにしました
03:34この夜
03:36どういうわけか
03:37五郎はなかなか寝つかれません
04:06中を覗いたのは
04:07先ほどのおかみのようでした
04:11おかみさんはどういうわけか
04:13こんな夜更けに起きてきて
04:15いろりに火を起こしたのです
04:20五郎は
04:22一体何をするのかと
04:24そっと様子をうかがっていますと
04:27おかみさんはいろりの灰をきれいにならし
04:31その後に何やら種をまき始めました
04:39五郎はもう
04:40何が何やらさっぱりわけがわかりません
04:46と
04:47なんということでしょう
04:49その灰の中から
04:51稲が伸び始めてきたのです
04:55五郎はもう
04:56気を失わんばかりでした
05:01やがて稲は黄色に実り
05:05おかみさんは取り入れを済ませました
05:20おかみさんは取り入れた稲をたたくと
05:25石薄で引き
05:26団子を四つ作りました
05:37そして
05:38不気味な笑いを漏らすと
05:40やがて何事もなかったように
05:43去ってゆきました
05:48一部始終を見ていた五郎は
05:51何とかこのことを
05:53英助に話しておこうと思いましたが
05:55そのまま
05:56力も尽き果て
05:58眠ってしまいました
06:22あくる日
06:26朝五郎が目を覚ますと
06:28もう英助は起きた後でした
06:30あわてて土間の方へ行ってみますと
06:35今まさに英助は
06:37おかみさんのすすめるお団子を食べようとする最中でした
06:44あっち
06:45ん?
06:48さささどうぞ
06:50お団子召し上がってくださいな
06:53うん
06:56おいしいな
06:57もう一つ
07:04おい
07:08どうした
07:09英助
07:27英助
07:28うま
07:29うまに
07:33今度はお前が食べる番よ
07:35さ
07:35ままま
07:36まま
07:37まま
07:37まま
07:37まって
07:37まって
07:38これ
07:42大変だ
07:43大変だ
07:51なんとな
07:52恐ろしいやつじゃろう
07:54英助のやつかわいそうに
07:58五郎は
07:59なかよしの英助が馬にかえられてしまったので
08:03すっかり力をなくしてしまいました
08:08何日かのち
08:10歩きつかれた五郎は
08:12ある一軒の農家の前で
08:14たおれてしまいました
08:16と農家から一人の年老いたおじいさんが出てきて
08:20五郎にやさしく水をすすめてくれました
08:23さあ飲みなされ
08:27だいぶお疲れのようじゃの
08:29五郎は
08:30このおじいさんなら友達を人間に戻す
08:34良い方法を知っているかもしれないと思い
08:37一生懸命おじいさんに頼みました
08:40おじいさんは
08:41よしよし
08:43わしがいい方法を教えてやろう
08:47これからずっと東に向かって
08:50どこまでも行くと
08:51見渡す限りのナス畑があるのじゃ
08:54そのナス畑から一本の木に
08:57東に向かって七つの実のなっとるナスを探して
09:01それを馬にかえられた友達に食わしなさい
09:04きっと元の人間に戻れるんじゃ
09:07おじいさんありがとう
09:10五郎は
09:12礼を言うが早いか
09:13一目散に東の方向に向かって
09:16駆けて行きました
09:20林を抜けどこまでもどこまでも駆けて行くと
09:25やがて見渡す限り
09:26一面のナス畑に出くわしました
09:32五郎は
09:33さっそくおじいさんの言ったようなナス探しを始め
09:37ます
09:40あれでもない
09:41これでもない
10:06一本の木に東に向かって七つの実のなっているような
10:10ナスは
10:11なかなか見つかりませんでした
10:17そして
10:18何日目かのある日
10:20五郎はやっとそのナスを見つけたのです
10:25やったー
10:26あったー
10:27あっただー
10:28小鳥した五郎はそのまま急いで
10:31あの恐ろしい宿屋へと取って返しました
10:45もうすぐ買い手が来るからの
10:47それまでおとなしくしておくんじゃよ
10:54えすけえ
10:55えすけえ
10:57ーしー
11:02えすけえ
11:03このナスを食え
11:04これを食えば人間にもどれるけ
11:15これ贅沢言わんと全部食わんか
11:18これを食わんと元の人間に戻りやせんぞ
11:21五郎はそう言って無理やりナスを全部馬に食わせました
11:27とどうでしょう
11:29不思議なことに馬はあっという間に元のエース家に
11:33逆戻りしたのです
11:35エース家いいかったな
11:42喜び合うのもそこそこに五郎とエース家は手
11:46を取り合って
11:46この恐ろしい宿屋から逃げ出しました
11:50そして二人はまたまた楽しい旅を続けました
11:55何年かの後国に帰ってから
11:59エース家は五郎に財産を半分分け渡し
12:03どちらも同じような暮らしになって
12:06兄弟のように仲良く暮らしたということです
12:38昔あったぞな
12:41ある大川のほとりに私森の小屋があってな
12:48一人の船頭さんが住んでおりましたそうじゃ
12:54その年は大層雨がよく降った年でな
12:58何日も何日も雨が降り続いた
13:02大川の水もあふれんばかりだったそうな
13:09何日かぶりのことじゃった
13:11やっと雨もおさまって
13:15その日は朝からどんよりとした曇り空の日じゃったそうな
13:20船頭さんは流れる木でも拾おうかと
13:22久しぶりに小屋を出て大川へ船を漕ぎ出しましたそう
13:27な
13:33と川上から何やら黒っぽいものが流れてくる
13:38おおいい息が流れてくるでねえか
13:41そう思って船頭さんがじっと待っていると
13:46これは雑踏坊様でねえだかおかわいそうに
13:51雑踏坊とは目が不自由な人が坊様姿になって
13:56琵琶を弾いたり歌を歌ったりして
13:59諸国を回る人々のことじゃった
14:02目が見えねえんで川に巻かれてしもただか
14:07なんたらむごいことだべ
14:15船頭さんは死んだ雑踏坊様を村に連れて帰ると
14:20畑の中に丁寧に埋めてあげたそうな
14:23身寄りとてない寂しい仏だった
14:26なまみだぶすなまみだぶすなまみだぶす
14:30安らかに眠ってくだせ
14:32なまみだぶすなまみだぶすなまみだぶす
14:38ところがそれから何日かして
14:41雑踏を埋めた土の下から小さな木の芽が現れた
14:48それは何やらわからぬまま
14:50あれよあれよという間に大きくなり
14:52ぐんぐん枝葉を茂らせてやがて見上げるような
14:56貝木に育ちましたそうな
15:03村の子供たちは面白がって
15:05雑踏様埋めたればでっかい木になった
15:09ねんねんねんと大声で生やし立てたので
15:13この木は村の評判になり
15:15わざわざ木を見に来る
15:18村の人もたくさんおりましたそうな
15:46ところが
15:49この木にやがてつごみがつき
15:51そのにおいのいいこと
15:54村中がうっとりとするような
15:57においに包まれましたそうな
16:10花が咲いたその花が
16:14もう大人が両手を広げたほど大きな花で
16:18白薄紅黄色紫と
16:22それはそれは見事な花を咲かせましたそうな
16:26この不思議な花を一目見んと
16:28集まる村の人々は後をたたんかった
16:35ところがある日のこと
16:37村の男の子が大変なことを発見したと
16:41あ
16:43花の中に雑踏がござる
16:49見るとほんに満開の花の中に
16:53雑踏坊様たちが一つずつきちんと座ってござった
17:01その雑踏坊様たちが
17:03あるものは太鼓をたたく格好をし
17:06あるものは三味線あるものは笛と
17:09みんな何やら芸をする格好をして座っているのは驚きじゃった
17:15こんな珍しいものはない
17:17一度は見ておかないと話の種にならんと
17:21あちこちの村から見物人がどーっと押しかけましたそうな
17:27おかげで雑踏坊様を埋めてあげた
17:29あの親切な船頭さんは大忙し
17:33行きも帰りも客を乗せて運びましたそうな
17:44木の周りには人々がいっぱい集まり
17:47やがていろんな店もできて
17:50それはそれはにぎやかなことじゃった
18:13お、風が出てきたな
18:16やがて風が出てきて
18:19雑踏の花が一つまた一つと
18:22川の中に散り始めた
18:25と、どうじゃろう
18:34花の真ん中に座ってござった雑踏坊様たちは
18:37みんな一度に鐘を叩いたり笛を吹いたり
18:40にぎやかにお囃子を始めた
18:45それはもうほんに愉快な眺めじゃった
18:53それでも中には芸のない雑踏坊様もおって
18:56そういう花はずぶずぶと川の中に
18:59沈んでいきましたそうな
19:06この花の評判でまたまた大勢の人々が村に集まり
19:10前よりもいっそうにぎやかなことじゃった
19:21村の塩たちもむしろを貸したり団子を売ったりで
19:24大変な税に儲け
19:30それにあの船頭さんが
19:32またまたたくさんの人々を船で運び
19:35どっさりとお金が儲かりましたそうな
19:56花もあらかたちったの
20:09やがて冷たい風がすくようになって
20:13雑踏の花はみんな落ちてしもうた
20:21あの雑踏の木の下は
20:23またまた子供らだけの遊び場になりましたそうな
20:40あれごらん
20:41雑踏の木に手まりがなってござる
20:44子供らは次々に顔をあげた
20:48とどうじゃろう
20:49花の散った後には赤い着物やコマ
20:52てんまりやらタコまで
20:54子供らの喜びそうなありとわらゆるものが
20:57いっぱい身になってぶら下がっとったそうな
21:06雑踏の木丼
21:08おら白いぬくいまんじゅうが食いてえだ
21:19ほんとにまんじゅうが落ちてきた
21:22うわーわーい
21:24雑踏の木のおら赤いベベが欲しいんだ
21:30おらには赤いおっぽの下駄くんろ
21:33うわーい
21:35うわーい
21:36うわーい
21:36子供らが欲しいものを口にするたびに
21:40強い風が吹いて雑踏の木は揺らぎ
21:43そのたびにコマやらゲタやらタコやら着物やら
21:47子供らの言う欲しいものが何でも空から落ちてきたそうな
22:01子供らは大喜びで拾うて拾うて
22:04みんな両手に抱えきれんほどだったそうな
22:11ほう
22:12雑踏の木丼が子供らにな
22:16お、雪か
22:21それらは雑踏の木が村の子供らに贈った贈り物だ
22:25ったじゃろうか
22:41雪がさっさ舞い始め、北風がめっぽう強になってきた
22:47もう正月はすぐそこじゃったぞ
23:04くまのこみていたかくれんぼ
23:07おしりをだいしたこいっとうしょ
23:11ゆうやけこやけでまた明日
23:16また明日
23:19いいな、いいな、いいな、人間でいいな
23:28おいしいおやつにご飯
23:31みんなで仲良くぽちゃぽちゃお風呂
23:33子供の帰りを待ってるだろうな
23:36僕も帰ろう、家へ帰ろう
23:39お家へ帰ろう
23:40全然で無理がいってバイバイバイバイ
23:44いいな、いいな、いいな、人間でいいな
23:52みんなで仲良くぽちゃぽちゃお風呂
23:56あったかい布団で眠るんだろうな
24:00僕も帰ろう、家へ帰ろう
24:04全然で無理がいってバイバイバイ
24:08ご視聴ありがとうございました
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