00:00君の好みは
00:02夢を探してる
00:04夢を探してる
00:06夢を探してる
00:08僕が好きは
00:10いつも何か探してる
00:14燃えてる
00:16超高層ビルつなぐハイウェイ
00:27スイッチひとつで街が動く
00:34時代という名のメカニズムが
00:40忘れさせた人の
00:45心自然に生きてくことも
00:52素直に泣くことも
00:55出来ないなんてもう思わない
01:02Aindless 深刻 ひとりひとりが
01:08熱い息を持っているさ
01:12何だって出来る
01:16胸さ 情熱 僕のこの手は
01:22いつも何か探し燃えてる
01:42タオラさんどこかな
01:52おーい おーい陽一くん
01:56みなさーん
01:58よく来てくれたね陽一くん
02:00そしてみなさん
02:02この度はどうもお招きいただきまして
02:06みなさんには私の研究の成果を
02:09ぜひご覧いただこうと思いましてね
02:12でもタオラさんがあのグルメトレインのチーフだったなんて
02:15あたしちっとも知らなかったわ
02:18グルメトレイン?
02:20なんだよ一兄ちゃん
02:22ロイヤルアレックス号のこと知らなかったの?
02:24ロイヤルアレックス号?
02:26その通り
02:28そのロイヤルアレックス号が搭載している
02:30お料理マシーンこそ
02:32我が愛しの
02:34アレックス2なのですよ
02:38やったー!
02:40アレックス急行グルメ事件
02:44ロボコックの最強戦
02:46今話題のグルメトレインロイヤルアレックス号
02:56札幌から上野まで直通の豪華寝台列車なんだけど
03:00この列車の売り物は食堂車
03:04和洋中華できない料理はないんだって
03:07しかも味はとびっきりのスーパーグリル
03:10へー
03:12そんなに詳しいのなら説明の必要はあるまい
03:16だがそれだけじゃない
03:18この列車には素晴らしい設備がもっともっとあるんです
03:22皆さんには2人用の個室を3部屋用意しました
03:26さあどうぞ
03:28うわー!僕上のベッド!
03:32あんたは下!ずるいよお姉ちゃん!
03:38僕が先だったば!お黙りなさい!
03:41まあ、テレビに電話
03:44シャワーまで
03:46どうです?特別室はお気に召していただけましたか?
03:50とっても楽しい旅になりそうですわ
03:53ヨウイチ君、どうかね?
03:57札幌での話は聞いたよ
04:11本当に大変だったね
04:15夕日を美しいと思うか悲しいと思うか
04:19それは君の自由だ
04:21だが聞いてくれ
04:23かつて私は君から料理の心というものを教えられた
04:27そのおかげで私は新たな希望と夢を持って
04:29アレックスの改良に打ち込むことができたんだ
04:33私だけじゃない
04:36君はこれまでも大勢の人々に
04:39温かい心の料理を伝えてきた
04:42それはとても素晴らしいことじゃないか
04:45もっと自分の料理に自信を持ち給え
04:48あ、田原さん
04:51君の努力は決して無駄にはならない
04:57お?
05:00お、おい!なんだその荷物は?
05:02アレックス号の予備パーツですよ
05:05予備パーツ?そんなの聞いてないな
05:08田原さんから直接頼まれたんですけど
05:10しかし、書類には…
05:12じゃあ、持って帰るか
05:13じゃねえな
05:14ちょ、ちょ、ちょっと待ってくれ
05:16あ、わかった、早く積んでくれ
05:18はい
05:3217時発、上野行き特別列車、ロイヤルアレックス号
05:42間もなく発車します
05:44ご乗車の方はお置いてください
05:46お、ま、ま、待ってくれ
05:48E...E...E...E...E...
05:58Irene Moro
06:18本日はロイヤルアレックス号をご利用いただきましてありがとうございます
06:23お客様に列車のご案内を申し上げます
06:276号車が食堂車
06:294号車10号車が展望車になっております
06:48なんと車両一両丸ごとメカとはね
06:55SFみたい
06:56最高の食事を味わいながら列車の旅を楽しみ
07:01誰もが望む楽しいひとときです
07:04アレックス2はより早くより多く最高の状態で調理することを可能にしました
07:11私の夢をこのアレックス2の導入によって
07:19素晴らしい旅をより多くの人に提供することなんです
07:23なんて素晴らしい夢なんだ
07:29田原さんの夢はきっと料理の未来につながっているに違いない
07:33俺にもわかる
07:34わかるよ田原さん
07:41田原さんの夢はきっと料理の未来につながら
08:11うまい
08:17ほんととっても美味しいですわ
08:20僕のウェルダンも私のミディエムも最高
08:23このピリッと効いたガーリックの味付けは
08:26足の好みにぴったしだ
08:28さよう
08:29この料理には人の喜びを願う田原殿の心が染み込んでおる
08:35光栄です味王様
08:37なんだこの音は
08:46この足音はどこかで
08:49まさか
08:51お前はロボコック
09:07てめえこんなところへ一体何しに来やがった
09:28私はアジ将軍様からこのグルメトレイン攻略の命を受けてやってきた
09:34何ですか
09:35グルメトレインのプロジェクトは本日よりアジ将軍グループが運営する
09:41私はそのための先兵
09:44だが私の真の目的は
09:47勝負せよ陽一アジヨシ
09:52ドクター田原
09:53勝った方がこのグルメトレインのシェフとなる
09:57な、黙らっしゃい
09:59この私のグルメトレインで勝手なことはさせませんよ
10:02結果の分かった勝負などする必要はないということか
10:06ポンコツマシンのマスターにしては論理的な考え方だ
10:10何ですと
10:11皆さんの楽しい旅を台無しにしようというばかりか
10:15アレックス2を侮辱しましたね
10:17聞きました聞きました
10:20はっきりと聞きましたと
10:23それは聞き捨てなりません
10:24アジ将軍グループ
10:26私は断固戦います
10:29俺だって
10:31アジ将軍
10:32制限時間は東室蘭函館館の
10:36約150本
10:38よし
10:39分かりました
10:40品目は
10:41フルコース
10:43え?
10:45何?
10:47フルコースといえば
10:48オードブル
10:49スープ
10:50サラダ
10:50メインディッシュにデザート
10:52最低でも5品
10:53限られた時間の中で
10:55その全てを完璧に仕上げるというのか
10:59そうだ
10:59この俺の体を大梅花がそれを可能にする
11:03俺たちだって
11:04陽一くんの包丁と
11:06アレックスのメカニックにもってすれば
11:08怖いものなど何もない
11:10ん?
11:11史上稀に見るアジの五番勝負
11:14審査員は乗客3ポイントを選手した方を勝者とする
11:18俺たちは絶対にロイヤルアレックス号を守る
11:22そして
11:23みんなの夢を守り抜くんだ
11:25みんなの夢
11:32ミスターアジーコ
11:42ミスターアジーコ
11:46なんであの背中のお釜のようなものが
12:00乗客の皆様にお知らせいたします
12:03列車は間もなく東室蘭駅を通過します
12:07そして
12:12勝負の木草が切られた
12:14行きますよ
12:18私はアレックス2のコンピューターで
12:25フルコースのデータを調べ
12:26最適な作業プランを割り出す
12:29よし
12:29じゃあ俺はそれを元に仕上げの工夫だ
12:32素材の下ごしらえは任せてくれたまえ
12:34アレックス2のスピードと生活感をもってすればバッチリだ
12:37ラガー
12:38プラン完了
12:45なに
12:50こ、こいつは
13:02すごい
13:22私が何の戦略もなくやってくると思っていたのか
13:27負けるもんか
13:30そうだ
13:30私たちには
13:32このグルメトレインで守らなければならないものがある
13:35守るべきもの
13:37行くぞ
13:38うん
13:40オールグリーン
13:42あと一息だ
13:54龍一軍
13:54うん
13:55ロブコックはもう仕上げに入ったわ
14:04ねえ、龍一兄ちゃんたち本当に間に合うの?
14:10龍一
14:12よしよしよしよしよし alle
14:15ロブコックはもう仕上げに入ったわ
14:18ねえ、龍一兄ちゃんたち本当に間に合うの?
14:22龍一
14:23龍一
14:24Verizon
14:29弱馬
14:30みる
14:31彼らにとって状況は明らかに不利なはず
14:46なのに何なんだ
14:48あの輝きは
14:50彼らはなぜ
15:01あんな表情ができるのだ
15:03味探しか
15:05それがなぜこんなにも気にかかる
15:08わからない何もかも
15:11それを知るためには
15:12陽一味をしに
15:13勝負を挑むしかなかった
15:16函館
15:22函館
15:24函館
15:27さあいよいよ審査の開始だ
15:32乗客の中から選ばれた審査員が食堂車に集合した
15:38判定方法は
15:41両者の料理を食べ比べ
15:44うまいと思った方の札を掲げるのだ
15:47そして列車の発車と同時に審査が開始された
16:00まずはロボコックのオードブルからか
16:09ん?あれ?ただのウニじゃないか
16:12うーん
16:13お?
16:14ウニのトゲがソースでふやけている
16:16これはまさか
16:18ん?これはサイクモノだ
16:23コジモスのパスタで作った偽のウニか
16:26ほんとだ
16:27外側の殻も食べられる
16:29中身の本物のウニとの味のハーモニーも最高
16:32これは極上のオードブルだ
16:35さて次に陽一君と田原殿のオードブルは
16:39トマトをくり抜いてアンコウの肝を入れ
16:41その中心に彩り豊かに緑のアスパラを飾ったのか
16:45しかもアスパラの表面を透明な吉野屑で包んである
16:51なんでわざわざこんなことを?
16:54ん?
16:55なんと吉野屑の中に梅肉ソースが仕込んであったのか
16:58なるほどこれはまたロボコックとは違う一生を突いた工夫
17:03ねえでもこのトマトなんかスパイ
17:06うーん一緒に食べるとなんか変ね
17:11では氷結をお願いします
17:13赤赤赤白赤赤青い
17:15ロボコック一生
17:18工夫によってトマトと梅の酸味の食べ合わせの悪さまで計算できなかったようだな
17:24感情とは不便なものだ
17:26黙りなさい
17:27その感情がどんな料理を作るか見せてやる
17:30その通り
17:31続く2本目ではロボコックのシンプルでありながら
17:34勢を尽くしたコンソメスープに対して
17:37陽一俵組の冷たいビシソワーズスープは
17:41容器を冷やしておいて最後まで冷たく飲めるようにした工夫で
17:45陽一くんたちが勝利した
17:47しかし同点にしたのもつかるま
17:54サラダでは
17:55蓮を器に刻み上げた名義と
17:57データ処理の限りを尽くしたロボコックが
18:00陽一くんたちのサラダをいとも簡単に打ち破した
18:04これで通算戦戦機は2対1
18:07ロボコックが先に王手をかけた
18:12私から一本取ったのは褒めてやろう
18:15だがこれで最後だ
18:16ロボコック式ローストビーフ見ろ
18:19ロボコック式ローストビーフがくり抜かれ
18:30中に白い詰め物がしてあるぞ
18:32どれ?
18:34この白いものは
18:36卵白に人参、人間、セロリをみじん切りにしたものか?
18:40なんという柔らかさ
18:42ソースも素晴らしい味だ
18:44このローストビーフは
18:46このローストビーフは
18:48ここは敵ながら
18:50おんべんごとなり
18:52はは
18:53どうだ見たか
18:55私の味を
18:56思いやがるな
18:57笑うのは
18:58私たちの味を見てからにしなさい
19:01あら?
19:03ローストチキン?
19:04これだけ?
19:05随分素っ気ないな
19:06はは
19:08それがお前たちのメカと工夫の限界か
19:10これはうまい
19:12なに?
19:13なんて柔らかい肉なんだ
19:15それにあふれんばかりの肉汁
19:17半白な鶏肉から
19:19これほどうま味のある肉汁が出るとは信じられぬ
19:23わあああああ
19:25私のデータにもない不看護だ
19:28どうやって
19:29ブアボー
19:31ではここで
19:32陽一くんたちの作ったメインディッシュの秘密について説明しよう
19:37まず鶏肉を粗塩で固め
19:41そのままオーブンで焼く
19:43すると
19:46余計な味がつかずに鶏肉は柔らかく焼き上がるのである
19:51次に低温に熱したカモの油の中にじっくりと漬け込むことで
19:56鶏肉にコクとうま味が加わったというわけだ
19:59おちょまつ
20:00うまい
20:02カモの油がこれほどコクとうま味を与えるとは
20:07これ自体のうま味も秀逸だわ
20:09薄い塩味で焼き具合も最高だ
20:13素晴らしい工夫、素晴らしい料理
20:17メインディッシュは満票で陽一たわら組の勝利
20:22これでセットカウントは2対2
20:24決着は最終ラウンドへと持ち越された
20:28馬鹿な、俺のデータはパーフェクトだったのに
20:31そうだ、確かにあいつの料理は完璧だった
20:34なのに
20:35あれだ陽一くん、あれを見たまえ
20:38ああ、ローストビーフの肉汁が全部皿に流れ出ている
20:43ローストビーフは焼き上げの後必ずしばらくの間休息させるべし
20:48そうすることで肉汁を内部に吸収する
20:51しかし彼は何らかの理由で時間のデータをオミットしてしまったのだ
20:58そして最後の勝負
21:00ロボコックはシンプルかつ繊細なバニラアイス
21:04これに対して陽一田原組はリンゴを丸ごと使ったシャーベット
21:09では判定をどうぞ
21:24ど、同点
21:33ひ、引き分け?
21:35え?
21:36私の戦闘プログラムには引き分けという文字はない
21:43明朝、もう一度デザートで勝負を申し込む
21:46イエスかノーか
21:49俺と田原さんは考えられる限りのデータと工夫を使ってデザートを作った
21:55あれ以上のものを作れる可能性があるんだろうか
21:59あいつはそれができるというのか
22:01生地夢や希望など持つから迷うのだ
22:05不安定は不完全
22:07冷徹なメカこそがパーフェクトを生み出すのだ
22:10似ている、昔の私に
22:15俺たちはあいつに勝てるだろうか
22:17いや、勝たなきゃいけないんだ、どうしても
22:20料理人として
22:23みんなの夢を守るために
22:25ロイヤル・アレックス号はその象徴なんだ
22:28この勝負、逃げるわけにはいかない
22:31一路上野に向かって走る列車の中
22:51ついに見つけた、俺たちの最高のデザート
22:55さあ、これで勝負再開だ!
22:58でも、俺たちを見つめるロボコックの真意とは何なのか
23:02そして勝負の結果は?
23:04次回、ミスターあじっこ
23:07アレックス急行グルメ事件
23:09デザートでゴールを目指せ!
23:11おいしいよ!
23:13うー、誰だって
23:25うー、一人じゃない
23:29うー、悲しみを
23:33うー、避けないで
23:37壁の落書きには
23:40甘く苦い思い出
23:44六言歌をしてた頃の
23:48下手な文字が今も残る
23:52いつも何かを求めながら
23:56いつも背伸びをしていた僕たち
24:01振り返れば、手を取り合った
24:04友達がいた
24:08うー、いつだって
24:13うー、一人じゃない
24:17うー、悲しみを
24:21うー、ふざけなんて
