- 2 日前
真髄・打つ 王貞治
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スポーツトランスクリプション
00:00第1話 投げました
00:10ピッチャー投げました、打ちました、というのではなくて、表現としては投げました、捉えました、インコースきました、バーン
00:21投げました、アウトコースだ、バーン、投げました、カーブだ、バーン、というのが本当のバッテンだと思います。
00:29ところが今、ダイブンの人は、投げました、打ちました、投げました、打ちました、で言っているから、いろんな球に対応がしにくいですね。
00:38だから必ず、投げました、受け、振りました、投げました、受け、打ちました、というその受けが、安心のものですね。
00:48その受けと今、私が表現したものが、本当の意味からそれはコツでしょうね、バッティングが。
00:59プロの世界というのは、徹底した個性の世界だと思うんですね。
01:18やっぱり自分画というね、画を前に出して、自分なりの技術を積み上げていくと。
01:24そういう意味で、まあ、応援と言われてね、長嶋さんというのは見ていると、僕なんかはいつも感じは、こう、綱渡りをしているような打砲と言いますかね。
01:33しょっちゅうこう、ゆらゆら揺れているようで、あってもまあ、どこかで、きちんと打てる。
01:38その点、王さんはもう一本足で、本当に不安定な一本足にもかかわらず、むしろ、二本足の長嶋さんより、きちっとね、安定したというような感じがいつもあるんですが、
01:48やはりバッティングっていうのは、そういう意味では、十人といろっていうか。
01:51全部違いますね。また、そうじゃないとね、いけないと思います。一つのものであるっていうことはないんですね。
01:57顔とかなんか全部違うでしょ。同じようにね。
02:00やはり、まあ、いろいろ僕も見てきましたけどね、やっぱりまあ、身近にいた人たちでもずいぶん違いますよね。
02:06技術論っていうのは、王さん、実際にその体験を自分でですね、例えば一本足の一本足を自分で体験した、その体験を本当に相手にですね、こう、上手に受け渡しするってことはできるのでしょうかね。
02:22そうですね。まず受ける側が、あくまでそのまま鵜呑みにするっていう考えでなければ受けられると思うんですね。
02:29あくまで、僕の一本足打法っていうのは、あくまで自分のもんですよね。だからこれを誰かに、これ例えば手取り足取りね、まあ、何時間やったとしても、そのままは入れられないんです。
02:40やっぱり器が違いますかね。
02:42やっぱりそれぞれ野球の、その、ボールを打つというものの、何ですかね、その人たちの才能といいますか、そういうのも全部違うんです。だからまた、面白いんだと思うんです。
02:52ただ、少なくとも成功した人たちの話っていうのを聞いて、やっぱり自分で、ものに少しでも活かせる方法っていうのを考えた方が、野球っていうのは、だいたい僕でも40歳もしかできませんでしたから、やっぱり案外急がなきゃいけないんですよ。
03:11その点で、今の選手は少しのんびりしてると思うんですね。やっぱりね、最初のうちは、若いうちは、慌てなきゃいけないと思うんです、僕は。
03:19やっぱり、あの、3年目、4年目、5年目ぐらいまでうちにね、もう得とくしちゃうんだっていうくらいのつもりで、1年目からもっと貪欲にね、やっていくような。
03:28鉄の厚いうちに鉄を打つということが大事なんですかね。
03:31そうですね、そう思います。
03:32で、あの、だらだらやっていったね、もう余分なものが付いちゃって、今度余分なものを外すのに大変なんですよね。
03:38音楽
03:54王さんがですね、一本足立法に取り組もうとなさった理由というか。
03:59それはですね、簡単に言えば普通の打ち方で打てなかったからです。
04:03なんかね、前も王さんに聞いたことあるんですが、もう本当に直前までもう野球やめようかと思ったという話が、ね、ありましたよね。
04:10そうなんです。
04:11まあそうじゃなければね、あんな打ち方しませんよ。
04:14やっぱり。
04:15切羽ばったのね。
04:16もう誰が見たってね、楽な打ち方じゃないでしょう。
04:19あれじゃもう、タイミングも、むしろ狂っちゃうよという感じなんですが。
04:24だから私の場合は、とにかく、まあよく野球選手もいますけど、他にもいますけど、どうしても詰まっちゃうというかね、腕が伸びないバッターだったんですよ。
04:34伸ばして打てない。だからその、どうしてもこう伸ばして打てるようなね、耐えないボールとの距離感を作りたいんですね。
04:42だからもう、打とうって打てる体勢に入った時のボールがもうすごく近いところ来てるわけです。
04:47食い込まれてない。
04:48そうです。
04:49だからもうそれからいくらどうやっても、バットの手元の方に当たっちゃうわけですね。手元に近い方が。
04:54だからバットを先の方で打つためにはどうしたらいいかってことで、やっぱりボールをもう少し、投手寄りのところで打てる体勢にならなきゃいけないわけですね。
05:02そのためにはどうしたらいいかっていうんで、じゃあ、バックスイングの指導を早くしたらいいだろうっていうことなんです。
05:08これはもう理屈では分かってるんです。ところがなかなか、その、うまくいかないんですね。
05:13で、その時にいっそのこと、ああいう足を上げれば、早く動き出さないといけないんですよね。
05:19で、そうしてやったらどうかっていうことをやったら、自分にとっては、もう思いも言わず、大変いい距離感でボールを捉えられるようになったんです。
05:27あの、まあ、一本足元年の第1号ホームラン、田川投手からの、やはり手応えってのは今でも残ってますかね。
05:36いや、やっぱりその頃も無我夢中ですからね。
05:39打った瞬間はどこに飛んでいっちゃうか分からない、どこに飛んでいったか分からないような感じですけど。
05:43でも、やっぱりその、打てた時の気持ちっていうのは、ああ、やっぱり、あの、うまく打ちはボールと飛ぶんだなという感じですね。
05:51うん。
05:52今それまでもホームラン打ってるんですけど、裏付けがないんですね。
05:55ああ。
05:56やっぱり何でもやった時には、こうやって打ったら、ボールと飛ぶんだなっていうのが、そこで得られたわけですね。
06:02自分なりに納得がある意味ででたんですね。
06:05はい、はい、そうです。
06:06だから、たまたまとかね、ね、たまたまとか、出会い頭とか、そういうのと、裏付けを持ったホームランっていうのは、大違いなんですよ。
06:15現役時代の王選手のバッティングは、右足を上げてから振り終わるまで2秒足らず、そのわずかな時間に込められた技術のすべてを語ってもらった。
06:30具体的な技術論の話に入りたいと思いますけど、まずその一番最初ですね、グリップの話。
06:48バットを握るっていうところですね。
06:50そうですね、やはりバットっていうのは、それぞれ太さとか違いますから、やっぱりその一概には言えませんが、
06:59基本的には、リストがいかにも使いやすい形で握るということですよね。
07:05リストが柔らかく。
07:06はい、柔らかく使えるという意味でね。
07:08やっぱりこれは、やっぱり、例えば一番この手元より、深くこう握りますね、例えば。
07:14そうしたら、要するに、お持ちになっていただければ分かると思うんですが、
07:19もう、自分でこうガチャってやって持ったら、手首っていうのは力強いけど動き、自由が引かないですね。
07:26それをもう少し指先で、このそうですね、こういうふうな形ぐらいで、これぐらいの形で握るぐらいの。
07:34だからどちらかというと、指先で握ってるという感じぐらいの方が、リストが、こっちが動きやすい。
07:40そのやっぱり、動きやすいっていうのがいいわけです。
07:44動きやすい持ち方をするということですね。
07:46で、この握る場合は、この5本の指があるんですが。
07:49だいたい3本ですね。
07:503本。
07:51小指。
07:52小指。
07:53小指と親指はむしろ。
07:56特に前の手の3本。私は左ですから、右手の3本。
08:02右バッターでしたら、やっぱり前の手の3本。
08:05この2本というのは、どちらかというと、浮いている感じですね。支えているという感じで。
08:10やっぱり、どちらかと、手の上の部分というのは、この押す部分の方が力強いですね。
08:17どちらかというと。
08:18ここで、右のバッターでしたら、このところで押していくのが強いです。
08:23押すという。後ろの手というのは、使い方がどちらかと押す感じになりますからね。
08:27それから、王さんのバットの握りはですね、いつもこのバットのセンターがちょっと短めに持ってらっしゃったと思いますね。
08:35これはですね、バットを扱いやすいんです。これぐらい持った方が。
08:40短い方が扱いやすい。
08:41扱いやすいんです。
08:42それで、このぐらいの感じで持っただけでも、センターのバックスクリーンでも十分届けさせることができるわけですね。
08:50だから、よく長く持たなきゃ飛ばないと思っているということは、お間違いです。
08:55長い方が。
08:57こんな短い方が。
08:58だけど、これを少しぐらい、これぐらいぐらいあったら、むしろこの方がバットの扱いも優しいですし、
09:05絶対に僕は、特に小さい人、小学校の時代なんていうのは決して僕はこんな長く持つことはないと思う。
09:12やっぱりこれぐらいから覚えていって、体が大きくなったらだんだんだんだんしている。
09:17特に、私がもう一つ言いたいのは、ツーストライクを捉えたら、あえてこういうふうに持つことによって、自分の形に表しちゃうんですよ。
09:25もう振るんじゃないよと、ミートなんだよと、ツーストライク捉えたんだよという形に表すということもいいです。
09:31こういうふうにすれば、自分の意識の中で、ツーストライク捉えたんだっていうので大振りしないわけですね。
09:37ジャストミートっていうことを考えるわけです。
09:39それをこのままにしておくと、そう思ってもつい振っちゃうんですね。
09:43だから、ツーストライク捉えたら、あえて自分で形に表す。
09:46どのぐらいの力で持つの?
09:48これはですね、私は特に、ちょっと緩めたら落ちこっちゃうぐらい。
09:53これ以上緩めたら落ちこちるっていうぐらいの感じでいいと思います。
09:57当たる瞬間だけなんですよ、力がここでギュッと入るの。
10:02ここの時にグリップが緩んだのも絶対ダメですね。
10:05だから、ここの瞬間でギュッと締めるために、逆にここを軽く持ってたいんです。
10:12そういう感じで。
10:15膝はその時に立った時に膝はどうなんですか?
10:18あの、ボーンと立ってるわけじゃないですね。
10:21やっぱり、いく分かこう、緩めてます。
10:24ステップした時も、両方サイドとも突っ張ってないですね。
10:28やっぱり曲がってます。
10:30やっぱり突っ張ってるっていうのは、次の運動に入りにくいです。
10:33やっぱり緩やかに曲がってるから、次の運動に入りやすいわけですね。
10:37立った場合の体重はどこにだいたい?
10:40私はですね、この親指の付け根がありますね。親指の付け根。
10:48これも両足の付け根ですね。
10:51ここに意識を常に持ってます。
10:55両足の親指の付け根。
10:56はい、そうです。
10:57だから、かかとにも乗ってるわけじゃない。
10:59これだと、私はかかとに乗ってますね。
11:01これ。
11:03あんまり、ここに乗りすぎてもいけないですね。
11:05やっぱり、順でぴょっと立った時に、意識として少し、気持ち前掛かりくらいでしょうね。
11:11バットを持って立つ感じですね。
11:14それはどんなイメージをお持ちなんですか?
11:16これはですね、まあ、人によっては、よし、打ってやるぞってこう持ってる人もいます。
11:23私の場合は、基本的に楽に、さっきのようにこういうふうに持つということですから。
11:28まあ、金分といったら、雨の日にね、傘をさしててがありますね。
11:33これぐらいの意識だったらいいんじゃないですかね。
11:36ただ、どちらかというと、バットを持つ時に意識としてはこういう感じであるんですよね。
11:41だから、傘をこういうふうにさしたという感じが一番いいんじゃないですかね。
11:47こういうふうに傘をさしていると。
11:49で、こちらの手も添えているという感じでね。
11:52そうすると、構え全般を通して、あんまり力を入れない?
11:56あ、力を入れてないです。
11:57要するに、力っていうのは、当たる瞬間にブワッと集中したわけです。
12:02当たる瞬間に自分のすべてをバンと出したわけですから、逆に、その以前は力を抜いている方よ。
12:09抜いていて、その瞬間、インパクトに向かって自分がブワッと。
12:14だから、なんていうんですかね。
12:16獲物がね、要するに木の上で、ヒョウとかああいうのが来て、
12:21ノブタみたいなのが、舌をずーっとこうね来て、それを襲いかかって捕まえるような場面に。
12:26やっぱり、もう、ずっと向こうから来るの分かってますから、それを待ってて、いつ行くかだけなんですよ。
12:35そこに来たら、パッと行けるというような気持ちで出す気には立っているわけです。
12:40だから、力を入れてしたらダメなんですよ。
12:42もう、いつでも行けるという状態にしておいて、ヒュッと行かないと思うんですね。
12:45でも、これは実際に実践になるとね。
12:49やっぱり、みんなね。
12:50どんなチャンスが何かあって、なかなかその力が。
12:52ところが、結局ね、力入れば入るほど、普段の自分の持っているものは出にくいですね。
12:58うん。
12:59だから、まあ、これもコツなんですけど、やっぱり試合を重ねていくことに自分が覚えることですけど、いかに力を抜くかということが自然に。
13:10力を抜くっていうのをもう、気まで抜いてこうやってファンと抜いちゃうんじゃない。
13:13やっぱり、いつでも行けるっていう体勢にしながら、ね、力を抜いておくという。
13:19リラックスしておくという。
13:20それが、習慣的には、バンってもう出るわけですね。
13:23うん。
13:24王さんの打撃技術論には、どのような科学的裏付けがあるのだろうか。
13:35例えば、グリップ構えについて見られたように、王さんの打撃論は、力ではなく、形のイメージで語られることが多い。
13:43それは、どのような意味を持つのだろうか。
13:49人間の力の出し方には、2種類ある。
13:521つは、能動的筋力と呼ばれる、自分の意志で出す力。
13:57例えば、物を引き寄せるときのような力の出し方である。
14:03もう1つは、受動的筋力と呼ばれるもので、外から引っ張る力に対して、肘の角度を直角に保とうとするような力の出し方である。
14:16この場合、肘の角度を直角に保とうとする意識、すなわち、形を保とうとする意識が優先するため、引っ張る力にちょうど見合った力だけが入り、引っ張る力がなくなると脱力する。
14:31つまり、無駄な力が入らないのが特徴である。
14:41受動的筋力、形のイメージによる力の出し方は、様々なスポーツで見られる。
14:47例えば、柔道の釣り手や引き手。
14:50初心者の場合、強く握りすぎて、腕が麻痺してしまうこともある。
14:56それを防ぐには、卵を握るように握れと、昔から言われてきた。
15:02そうすると、相手の動きに合わせて必要な力だけが入り、無駄な力が入らないという。
15:12また、柔らかく、しかもしっかり握れと言われるゴルフのグリップも、同様の形のイメージによる力の出し方である。
15:21形のイメージで語られることが多い王さんのバッティングは、受動的筋力をうまく活かしたもので、そこに無駄な力が入らない一つの秘密がある。
15:34バッティング
15:41強くバッティングを振り出すためには、やっぱり、左バッティングを乗せなきゃ振れませんから。
15:49そのためには、一旦左へ乗せるということですね。
15:52左へ乗せるからこそ、右へ強く移動ができて、スイングが強いスイングができるということですから。
16:00ですから、私の場合は、極端にこうやって構えて、ピュッと上げちゃいますね。
16:08この時に、私の意識というのは先ほど言いました、親指の骨の付け根、それから膝の内側ですね。
16:17ここに全部意識があるわけです。こういう形で意識がある。
16:21それが、ただただ普通の何もない状態でこういうふうに立っているんですと、カカシみたいに立っちゃうと、前へ出れないんです。今度。
16:29前へ出ようと思った時に、かなり時間がかかるわけですね。こういうふうに。
16:35だから、もう、立った時に、いつでも前へ出れるという状態で立っているわけです。
16:42で、ピッチャーの足が下りてきたのも、自分が下りている。
16:44そして、この体の内側のところも。
16:46そうです。全部内側です。はい。
16:48あの、外側の筋肉というのは意識する必要はないんです。
16:51右も、右足も、左足も。全部内側なんです。ステップした段階の時も内側ですから。
16:56ですから、特にバックスイングの時は、私のように足を上げない人たちも、この時もやっぱり内側へ意識が上げたんですね。
17:08だから、外側へ体重を乗っちゃうようじゃ、出るのに時間がかかりますから。そんなに時間はピッチャーから離れてしまうボールを打つのに時間がありませんから。
17:17前に行こうという意識がありますね。内側に入れて。それでいて体重は後ろへ来るわけですね。
17:23それはどういう感じなんでしょうか。
17:27そうですね。自分ではかなり我慢しているという感じがしますよ。自分自身でも、この内側に関しては。
17:32我慢しても、我慢しているんだという感じ。だから自分の体の中に力が溜まっている感じがします。
17:38吸収力が張られている。
17:40だから、吸収力が張られている。
17:42だから、吸収力が張られている。
17:45なんか、上で、頂点でですね、一瞬止まるような感じがするんですか。
17:49これはですね、相手をしっかり見定めるということが必要なんです。
17:55決してその一本足を上げるというのは、反動をつけるためにやっているわけじゃないんですから。
18:01だから、やっぱりフュッと上げて、ここで見定める相手をね。
18:06で、相手の足が地面につく瞬間を見定めた上で、こう出てくる。
18:11だから、銅から生があって、それからまた銅に入ってくるんですね。
18:16この時の生がないと、銅のままで行っちゃうと、一つの球しか合わないんです。
18:23その、その上であった球しか合わないんです。
18:26ところが、生があるから、投げてきた球に対応できるわけですね。
18:30だから、その生というのは、そんな長い時間ずっと経っているわけじゃないんです。
18:35瞬間ですね、実際ボールが投げてくるときは。
18:38だけど、瞬間、プッと見定めるものが投げたんですね。
18:42そのためには、この生というのは大変大切なことです。
18:46よく何か弓に例えておっしゃってますね。
18:48弓はですね、やっぱり、やっぱり何ですか。
18:52十分引き絞ってから打たないと、やっぱりこういうね、打つケースもありますけど。
18:58やっぱりこのバックスリーの時も、このバックスリーの弓の部分はですね、どちらかというと、
19:03今のその、足の体重とかいうよりも、手の部分でしょうね。
19:08手がですね、ステップしていくとき、手が、足がステップしていくときに、手はどちらかというと、最初に合った位置に残る感じなんです。
19:16要するにこれが、その、振りから遠ざかるという感じのね。
19:20体と一緒に、こう一緒に行っちゃダメなんです。
19:23やっぱり、手は残る感じなんです。
19:26これでコロコンで、ボールとの距離ができて、それから体に巻きついてきて、バーンと打つ感じですね。
19:33だから、手っていうのは、最後構えは近いんです。すごくみんな。
19:37でも、ステップして終わったときに、手のがなきゃいけない位置ってあるんです。
19:41これをあまりにも、こう突っ張っててもダメです。
19:44だから、あんまり近くしてもいいんです。
19:46やっぱり、自分の後ろの肩の前からちょっと後ろくらいですかね。
19:52これくらいが一番、正確に、強く、ボールに衝撃を与えられる位置じゃないですかね。
20:01手はだから、後ろを引き絞ってね。
20:04これから放つというときの位置ってありますね。
20:07指で、そのときの位置っていうのが、いつも一定してるわけです。
20:12これが、せっかく引き絞っても、前に出てきて離したんじゃいけませんし、
20:16最初からここじゃ、とりあえず、パンチがないですよね。
20:26足の持って行き方っていうのは、どういう感じなんですか?
20:29これはですね、やっぱり人間っていうのは、本能的に、こうあったものをこうあげますね。
20:35そうするとね、どうしてもこういうふうに出がちなんですよ。
20:39要するに、ひねってますから、いったん。
20:41バックスイングのときに、一応ひねってあげてますから、
20:43ひねったものって、元へ戻りたがるんですね。
20:46そうすると、戻るってことも、開いた状態でボールに向かいますから。
20:50だから、まずバックスイングでできた形を崩さず、そのままステップしていくということです。
20:56面をね、この面。
20:58チェックに立ちた足は、直角になるくらいですか?
21:02このベースに、基本的には、まっすぐ真横。
21:06でも意識としては、ですから、かかとから降りていくくらいですよ。つもりは。
21:10そうじゃないと、人間って本能的に、こうなりやすいですから。
21:13だから、かかとから降りていく。
21:15まあ、よく、このお尻のところにエクボがありますね。
21:18エクボをピッチャーに向けていくくらいのつもり、とかね。
21:22そういう気持ちでいくと、横向きにいくんです。
21:26下っていうのを、一番最初使うんです。
21:33要するに、ステップしますね。
21:35ステップしたときに、私の意識は、後ろの膝を、周りの膝にぶつける感じの、この人。
21:42こういう、ピュッというねじりがありますね。
21:45腰の回転の始動というのは、これだけなんです。
21:48これで、ピュッとやったら、手がここから、ここまで引っ張られてくるわけですよ。
21:54ここからは、手がピョンと強く振られるだけなんです。
21:58その後は、上体のピュッと動きにつれられて、下はもっと回ってくるわけですね。
22:03だから、最初に、腰の回転、腰の回転というのは、例えば、バッと、こうやって。
22:09こういうのは、腰の回転じゃないんです。
22:13むしろ、どちらかというと、細かく、スローでやりますと、ステップしますね。
22:17最初は、下がピュッと動くんです。
22:20最初の、動かす役というのは、下がひねるわけです。
22:25で、ここから、手がここまで引っ張られますね。下のひねりで。
22:30ここまで、下、動かす、最初に動いたものを、あとは、手がピュッと体の前によぎるわけです。
22:35で、上体がギュッと回ることによって、下が後からついてくる感じです。
22:39最初は、下。少し動きがついたら、あとは、上です。で、下はついてくるだけです。
22:48腰を90度回そうというのは、意識で上がって見られないですね。
22:51結果的に、ここまで回るだけです。動きは、ここだけです。もう、これだけ。
22:56ほんの30度、40度。そうですね。
22:59こんなもんです。だから、サードベースの方へ、体が向くところまで回してくれるんじゃないですか。
23:05そしたら、あとは、上がギュッと振れば、下についてきます。
23:16スイングするとき、体の各部分の回転スピードが、どのように伝わっていくのかを、社会人野球の一流選手を例に測定してみた。
23:292台のビデオカメラで撮影したバッティングフォームを、コンピュータで解析する。
23:48膝の回転スピードが腰に伝わり、腰の回転スピードが肩に、そして肩の回転スピードが手首にと引き継がれ、
23:57バットの速い回転スピードを生み出している。
24:05王選手の驚異的に発達した下半身。
24:08そこで生み出された強力なパワーが、時速130kmという、鋭く速いバットスイングを可能にしたのである。
24:17ダウンスイング
24:20ダウンスイングという事が、王さんの場合、よく言われたんですが、このダウンスイングというのは、一体どういう事なんでしょうか。
24:26そうですね。まず、これが、大体900gくらいありますかね。
24:33長さが88cmくらいです。
24:37ご覧のように、グリップは細いです。先は太いです。
24:41という事は、目方を測っても先の方が重いわけですね。
24:44これを、ただ、何にも知識がない人が振った場合は、絶対にこうなるんですね。
24:50バットというのは、振ろうと思ったら、絶対に下がるんです。下への。重いから。
24:56絶対に下がるんですね。
24:57ところが、野球においては、あれだけ下がっちゃうと、自分がボールを捉えて、打とうとしても、バットの先がずっと遠回りして出てくると、いざ自分が打とうと思った所で打とうとした時は、ボールはもうキャッチャーミットの方が来ちゃってるわけです。
25:12だから、なるべく自分が打とうと思った時から、ボールのところまでなるべく最短距離を、もう最短、本当の最短距離というのは物理的には無理なんですが、なるべく近い所を通すという意味で。
25:28で、これをごく単純に考えた場合には、やはりバットの先を、この肩の線よりも下げないという意識を持つことが一番近道ということですね。近道。
25:43だから、やっぱりダウンスイングという意識の、要するにレベルよりは少し上から振り下ろしてくるという方が、遠回りをしないといわれる。バットの先が。
25:52ですから、確かに、それを下から打ちながらでもちゃんと打てる人います。こういう人はいいんです。別に直す必要ないといわれる。
26:02ただ、バットが下から出る人で、なかなか打つのがうまくないという人は、いわゆるダウンスイングという意識を持って打ったらどうかということですね。
26:12私の場合も、昔は下からだったんです。どちらかというと、アッパースイングだったですね。こういう。
26:19それで打てればよかったんですけど、打てなかったんです。それで、少なくとも水平に振るために、意識としては上から打とうじゃないかと。
26:29それこそ、自分の気持ちとしてはね、右足のつま先を自分のバットがぶつけるぐらいのつもりで振りましたね。練習の時には。
26:41これぐらいの。これぐらいの意識は。それぐらいやらないと、こういう癖がついている人が、無意識にこれぐらいに振れないんです。
26:53無意識に、何にも意識しないで、これぐらいに振れるようになるためには、練習の時には、これぐらいの意識で振っておかないと。
27:03だから、そこのところを勘違いしないでしません。
27:06でも、それぐらい、人間の長いものを持って、体を回して打とうとしたら、絶対バットって下がるってことです。
27:15要するに、遠回りしてくるっていうことですよ。
27:17だから、それをいかにバッティングとしての動きにするかということになると、それは極端なことをやらないといけないんですね。
27:25かなり、人間の動きの自然さからむしろ外れていることをやっていられています。
27:31やはり、脇を締めて打つとか、そういうのを人間というのは、本来、大らかに脇を開けて振りたいんですよね。
27:38大らかに。
27:39だから、今の戦士たちの方がどちらかというと離れていますから、自然体に打っていると言えるんでしょうね。
27:45ところが、自然体に打っている人は、結果で図抜けたものを出せないわけです。
27:53図抜けたものを出したかったら、自分の体にあるという制約をしながらも、ボールのうまく力を伝えられる打ち方をしなきゃいけないんですね。
28:04やっぱり作っていけばいいんですね。
28:06やっぱり作らなきゃ、陸上競技とかなんかでも、世界記録を作るような人たちの走り方っていうのは、決して生まれたままのものじゃないんです。
28:16やっぱりそれなりに工夫して、無駄なものを省いて、やはりああいうものはできるわけですね。
28:23それと一緒で、ですから、無駄なものを省いていくというふうに考えたらいいと思います。
28:28人間のいろんな動作の中でね。
28:30人間の動作っていうのは、常にじゃあ、完璧に無駄なものがないのかって、そうじゃないはずですから。
28:35やっぱり無駄なものもあるわけですから、それを、なるべくいい仕事をするために、不必要なものをなくしていくという考え方ですね。
28:43もう一点ダウンスイングでですね。脇とか腕の動きですね。それについてちょっと。
28:53それはですね、やはり脇っていうのは開いちゃいますと、要するに衝撃に対して弱いんです。
28:59例えば、ボールを芯で打ったとしても、あんまり脇が開いてるっていうと、相手のボールの勢いよりも負けやすいですよね。
29:06ところが、脇が締まってるっていうと、相手が例えば何か押してきても、自分でそれに負けないんですね。
29:12だから、とにかく、強く相手に力を加えたかったら、やっぱり体がしっかり締まってなきゃダメなんです。
29:19締まってれば、相手の力に負けないで、弾き飛ばせるわけですね。ボールを。
29:23だから、脇っていうのは、締まってなきゃいけないんです。
29:27と同時に、脇がうまく締まれば締まるほど、ベースに近く立てるわけですね。
29:32脇が締まるっていうことは、自分に近いところ、体のラインに近いところでも、バットの先が振れるわけですから。
29:40例えば、今、ここで、私が今、インコースのストライク、自分の位置、こう立って、インコースですよね。
29:47これが、自分の打ち方としてインコース。
29:50ところが、この脇が締まらない人は、これくらい離れてるじゃないと、インコースという打ち方ができないわけですよ。
29:55そうすると、その分、今度、アウトコースはもっと脇があるわけですから。
30:00だから、脇を、アウトコースに対しては、私の場合は、脇がいっぱいいっぱい乗りてもいいと。
30:06だから、それから、だんだん縮められるという。
30:09縮めて、縮めて、縮めてくるという、ポイントも少し前になります。
30:12そうすると、インコースが、ファールにならないで、フェアの打球が打てるということですね。
30:17今、見てますと、肘がおへそにつくような感じ。
30:21はい、そうです。だから、脇へ締めるんじゃないんです。
30:23へそに持ってくる。この、自分のね。
30:26今、ここがへそなんですが。
30:28そこへ、へそのところへ、肘を持ってくくらいのつもりで、ちょうどいいんじゃないですか。
30:32というのは、ボールの内側に芯が来ないかんわけですから。
30:39ボールが来ますね。
30:42そこに、こういう風に来たんじゃ、根っこに当たるか、こう当たったんじゃ、向こうの方へ行っちゃいますね。
30:50なおかつ、だから、脇を開ければ、こうですけど、締めてくるってことは、フェアの角度にバットが向きますわね。
30:57脇が開けてる、ギュッと締める。それだから、フェアに入るんですよ。同じ弾を打っても。
31:03それを、特にインコースの場合は、普通に打ったら、ここで当たっちゃう弾を打つんだから、ここへ持ってないかんんですよ。
31:11グリップを。そのためには、脇が開いてたんじゃ、持ってこれませんからね。
31:15だから、要するに、バッティングっていうのは、ボールのラインにヘッドを持っていくってことですから。
31:21ヘッドを。だから、グリップの位置、グリップがものすごく体の自分の、ものすごい体の横、ここへ来る時もあるわけです。極端なこと言いますと。
31:28インコースの場合は、そうです。インコースの場合は、こういうグリップが、ここへ持ってこれる人だけで、インコースが打てないんです。逆に。
31:34それは、90度の中に入れなきゃいけないからですね。
31:38ファールでも、何でもいいんだったら、いいんです。こういう打ち方でいいんですから。
31:42こういう、こういう打ち方でもいいんですから。
31:44ところが、いくら、遠く飛ばしても、この中に入んなきゃフェアじゃないってことは、ほんまにならないんだったら、角度をつけないから、角度つけないから。
31:53角度つけないから。方向性もつけないから。そのために、脇の締めって大事なことなんです。
32:04何に例えたらいいですかね。
32:08まあ、よくはね、そうね、雑巾ってありますね。
32:12雑巾っていうのは、こうひねりますよね。
32:16あれを軽くひねっていく感じのね、意識っていうのは。
32:20ただ、形としてそうなんで、意識としてあんまりこういう感じはないんですね。
32:26自然に、要するに、なんていうんですかね。
32:30肘が体と、体を挟んだ状態にありますよね。
32:33肘っていうのは、今、考えたときは。
32:35それが当たるときに、こういう状態にはなってませんから。
32:38こういう状態になりますから、自然に、手首が、手首、手が、中へ絞り込まれてくる。
32:44両方が、中へ絞り込まれてくるっていう感じでいいと思うんですね。
32:47だから、意識してギュッ、意識してギュッっていうんじゃなくて、意識してやると止まっちゃいますから。
32:53無意識のうちに、むしろね、ですから、私が言ったのは、絞る痛いよりも、むしろ、バットを放り出すと。
33:01もうちょっとゆるく、持ってたら、バットがビュンって飛んじゃうと。
33:07ぐらいでいいと思う。
33:09だから、いつも余裕たっぷりに捉えてるわけじゃないんです。
33:13ちょっと窮屈めに捉えて、それから出を伸ばしていくっていうのが。
33:17これ、今のインパクトからね、フォロスルーに移るところだと思うんですが、
33:21こう、スイングを、そのU字型になるということをね、尾尾さんよくおっしゃってましたけど、
33:26この点はどうなんですか。
33:28これはですね、体そのものは、やっぱり円運動だと思えばいいですね。
33:33ところが、バットっていうのは、なるべく体に近いところから、根は引きを締めてくるわけでしょ。
33:39それが、最終的には伸びるわけですから。
33:43バットの子というのは、体に同じついて円じゃないわけです。
33:48こういうね、円じゃないわけですね。
33:51だからむしろ、口の方のつがUの字でも、上の方が狭いUの字だと思えばいい。
33:59要するに、体に近いところから一番遠くまで行って、また帰ってくるという意味でね。
34:05そういった意味で、体は円ですが、バットの描く子はUの字型だという。
34:11要するに、放り出すということの、あれですね。
34:14これ、手が一番遠いところに伸びてる。
34:16手はね、もうこれ以上は伸びないというところまで伸ばすだけでいいんです。
34:19そうすれば、自然に返ってきます。
34:21だから、手というのは、回すんじゃないんです。
34:24伸ばすんです。
34:26もう、バットを放り出すんです。
34:28それからここへ。
34:30だから、まあ、自分で言うのはおかしいですが、私のいい写真を見れば、両方の手は、ものすごく伸びてるはずです。
34:37これ以上伸びないと作らないと伸びて、こういう形の写真があるはずです。
34:41これはもう、他の人になかなか真似のできない、僕の調子じゃないですかね。
34:46それは、よくバットに球を乗せると言いますね。
34:50はい。
34:51それを乗せる感じは、そこにあるんですか。
34:52そうですね。
34:53要するに、自分がバットを放り出すという中に、ボールが付いているのを、放り出しているわけですから、乗せていってるわけですね。
34:59普通の人の選手に打っているのは、ピストルですよ。
35:03早く筒から出ちゃうんですから。
35:06あとは、私のは、なるべくバットにボールが付いているわけでしょ。
35:11だから、ライフルみたいに筒が長いわけですね。
35:14だから、私のは、ピストルの球はすぐ落ちちゃうけど、ライフルの球は長いですよ。遠くまで行くでしょ。
35:19私のボールは、なかなか落ちないんですよ。同じ打ち方しても、同じような打ち方でも、他の選手は先ほどの話じゃないですけど、フェイスの前でトライ、ツアーと満塁。
35:31一打逆転の時に、チェンジですよね。
35:34僕の打ち方だと、これが、こういうわけですよ。
35:38逆転、逆転の、あの、さよならホームランとか、そういうケースになるんです。
35:44同じ力で打っても、そういう打ち方でもカバーできる。
35:49さっき言った、スイングを速くすることによってもカバーできるし、その打ち方によってもできるという、いろんな方法があるわけですね。
35:56その時、あの、手首っていうのは返さないと。
36:06手首は返しません。
36:07要するに、手首っていうのは、後ろにちょっと、コックしたっていうか、要するに、遅らした状態、常にね。
36:13要するに、体がもうここまで来てるのに、ヘッドっていうのは、むしろキャッチャーの方にまだ向いてるっていうね。
36:19それからさっき言った、バンッと。これが手首の使い方なんです。これが。
36:23要するに、手首っていうのは、普通よくこういう使い方しようとするけど、これじゃないんです。
36:28だから、要するに、こういう使い方ね。だから、手首で言うと、こういう、こういう使い方なんです。
36:34やっぱり伸ばす意識の方が強い。
36:36はい。私はもう、こういう、こういう形です。空手チョップってさっき言いましたね。この意識です。
36:41だから、空手チョップで、この手が、手先が、あの、キャッチャーとか、シンパーの方向いてますね。
36:47これが、ピョン、ピョンって。指先がキャッチャーの方向いてるのが、シンパーを向いてるのが、ピッチャーも振っていくことだけ意識するじゃないですか。
36:56だから、これが、ここまで来るわけですね。
37:00この、実際には、3メートル近いでしょ。ここから、回ってくる距離としたら、ここまでは。
37:06その間を、自分の手首一つで、ピョンってここまで持ってくれるわけです。
37:11これを、体を使って持ってこようと思ったら、来ないんですよ。ここまで。
37:15だから、やっぱり手首を使わないと。
37:18手首の使い方って大事なんです。
37:21その辺の感じは、なんかあの、居合の練習でですね。
37:25そうですね。まあ、居合とか刀を使って、物を切る。
37:34要するに、だから、切るっていう動作は、要するに、運動の方向に刃がしっかり向いていないといけないですよね。
37:44そうでしょ。例えば、上からこういう風に切ろうとしても、刃が横向いてたんじゃ、突っ叩くだけですから。
37:51やっぱり、切るためには、刃が運動、同じ運動の方向にまっすぐ向いていないです。
37:56上から来ても、水平でも。
37:58これ、バッティングでもそうです。だから、バッティングで言うと、ここに刃があると思えばいいですよ。
38:02刃があって、ボールを切っちゃう。
38:05ボールを切ってるんだと思えばいいですよ。
38:07引っ張られてるんじゃないです。こうやって。
38:09要するに、これも刃だと思えばいいですね。
38:13それで、切ったボールを真っ二つに、パーン!パーン!と切ってると思います。
38:28ポーさんは、ピッチャーが投げる球って、これはいい球が来たら、打つ。
38:33あるいは、来るボールは全部打つつもりで、体力を爆心になりますか?
38:37はい。全部打つつもりで、バックスイングします。
38:40っていうのは、いい球が来たらとか、好きな球だったらっていう考えですと、たまたま来た甘い球でも、逃しちゃうケースがあるんですね。
38:48だから、常に全部です。もうピッチャーが、自分が打席立ちますね。
38:53ピッチャーがこうやっても、モーションを起こしたら、もうとにかくその球を打つつもりです。
38:58たまたま打たないのは、悪い球だから打たないと。
39:01そうです。それは打つべき球じゃないから、やめるだけです。やめるんです。やめる。
39:04あの、打つ、打たないんじゃないんです。やめるだけです。やめるっていう意識の方がいいと思います。
39:10見てから、あ、これはいい球だから、打とうって遅いんですよ。
39:14だから、もういい球が来るもんだと、前提もした上で、打つ。
39:19打つ、用意をしておかないんです。
39:21で、いい球が来たら、ああ、やっぱり来たわ。カンって打ちゃいいんです。
39:25で、変な球があったら、やめよって思えばいいんですね。
39:31ピッチャープレートからホームベースまで18.44メートル。
39:36時速140キロメートル前後のスピードで投げ込まれてくるボールをどう見るのか。
39:42いくらどんな良いスイングしてる人間でも、ボールを見えなきゃ打てないということですね。
39:47そのためには、ピッチャーが投げてくるボールをいかに長く、
39:51あの18.44メートルですかな。
39:53それでもピッチャーがだいぶステップして投げてきますから、
39:56ましてや、ベースの前で打つということは、
40:01ここ打った時、ここもう打つんだって決めるのは、
40:06振るって決めるところまでからすると、
40:0910メートルないでしょ。
40:11その間をいかに長く見るかということが大事なわけですよね。
40:15それによってボールは打たないし、ストライクは打てるし、
40:18変化球も捉えるということですから、
40:20やはり少しでも長く見るために、
40:24やっぱりボールに対する集中ってことが大事ですね。
40:27なんとなく立っていったら、キャッチャーを見て、
40:30パッとボールが入ってきちゃうんですよ。
40:31それは0.5までかかんないんですから。
40:344くちょっとから5までの間でしょ。
40:38それをですね、打つ打たないを判断して、
40:41なおかつしっかり捉えて、
40:43ジャストミートしていくためには、
40:45よほどやっぱりボールをしっかり捉えないと打てないですね。
40:48だからやはりそのためには、ピッチャーの手元を離れてから、
40:53その判断するところまでの間をとにかくしっかり見るということです。
40:59だから、あまり上手く打てない選手というのは、
41:03その間がすごく短いと思います。
41:05いい選手というのはそれが長いと思います。
41:07今、王さんが頭の中で描かれる理想のバッティングを100としますとですね、
41:17現役時代、自分はそのどこまで到達できたと思いますか?
41:21そういう理想という方からすればね、
41:23やっぱり半分もいってるかいかないかでしょうね。
41:26自分ってやっぱり、まあ案外理想の高い方ですから。
41:29それとやっぱり、もっとできるはずだという、
41:32納得もしにくいですから。
41:34まあ、よくはやったでしょうけど、
41:36自分の口からやっぱりごくくないだろうということでしょうね。
41:39神だまみってことはなかったですか?
41:41いや、それはもう私は一切なかったです。
41:43要するに立って打つのは自分って神様じゃないんですから。
41:47ただ、自分には運がついているという気はありましたよ。
41:51運がついている。
41:52だけど、神様を打たせてくださいって思ったことは一切ありました。
41:55だから、シーズン終わって、神様のところへご挨拶行った時は、
42:00どうも一連回ありがとうございましたってことは言いましたけど、
42:02お願いしますって言ったことは一回もありました。
42:04感謝はあったけど、お願いした。
42:06そうですね、もうお願いして打てるほど甘くないですよ。
42:08だって、相手もお願いしてたらどうすれます?
42:10相手が、相手もお願いします、こっちもお願いしますで、神様も困っちゃうし。
42:15だから、とにかくお願いしますっていうのは、やっぱりダメだと思います。
42:20僕はしませんでしたね。
42:22非常に長く実演をしていただいて、分かりやすく聞いたんですが、
42:29打撃の真髄ということで言えばですね、一言で言うのは非常に難しいんですが、
42:35王さん、打撃の真髄というのを言葉で表すとどういうことになるでしょうか。
42:39そうですね、いかに体をうまく使って、相手の投げてくるボールの反発力を利用してね、
42:46返すというか、弾き飛ばすかということで、
42:49決して自分の力で弾き飛ばすんじゃないんだということですね。
42:53相手の力を利用するということです。
42:55これがやっぱり、そういうふうに考え方を持つとね、
42:58肩に入った力が抜けるんですよ。
43:01相手の力を利用するという。
43:04柔道でもね、強い人なんか相手の力を利用すると言いますよね。
43:07やっぱり何かの技を使うというものは、結局ボールならボールという反発力がありますから、
43:13それの相手の反発力を利用するとかね。
43:17自分独自の力だけじゃないんだというところが真髄じゃないですかね。
43:22やっぱり相手を認めるっていうのか、相手の力があるのを認めて、
43:25それを生かすと、自分のために生かすとですね。
43:29ご視聴ありがとうございました。
43:57ご視聴ありがとうございました。
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