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  • 2 日前
【欧州で民主主義崩壊】移民で壊れたイギリスやドイツやフランスで躍進する保守政党と多発する政治家の不審死について伊藤貫さんが何が起こっているのかを教えてくれました(虎ノ門ニュース)

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ショート
トランスクリプション
00:00はいどうぞ
00:01では改めまして伊藤先生本日はよろしくお願いいたします
00:04まず最初に今月の14日に行われたドイツの州レベルの地方選挙で
00:12AFDが大躍進を遂げましたけど
00:15このニュースについては伊藤先生いかがお考えですか
00:19僕はあのAFDはアメリカでも日本でもヨーロッパでも
00:25ファーライトと極右と極右の政党と
00:30もっとひどい人たちはナチスの政党と
00:33そういうふうに言うんですけれども
00:36いわゆるポピュリスト政党と呼ばれているヨーロッパの政党
00:41例えばドイツのAFDだけではなくて
00:45フランスのルペンのやっているナショナルラリーとか
00:49それからイギリスのナイジェル・ファラージュがやっているリフォームUK
00:55ユナイテッド・キングダムっていうリフォームパーティー
00:59それから当然もちろんトランプのやっている
01:03メイクアメリカグレートアゲットマーガーパーティーと
01:06でこれらのアメリカイギリスフランスの
01:11いわゆるポピュリスト政党と呼ばれている政党と比べてみると
01:16AFDっていうのはちょっと他の国のポピュリストと呼ばれている政党よりは
01:23判断の質が高いなと
01:25でAFDの人たちが議論しているのを聞いたことがあるんですけれども
01:29党首のワイデルとかいう女性にしても
01:32なかなかきちんと勉強していて
01:35そんなにね乱暴な理屈は言ってないわけです
01:38ですからマスコミが極部だ極部だと
01:43危険な右翼勢力であると
01:45でご存知だと思いますけれども
01:47ドイツの確か憲法擁護庁とかいう情報機関があって
01:54その情報機関はAFDのことを
01:58エクストリームライトオーガニゼーションと
02:00極部の危険な組織であると言って
02:03今後の選挙で候補者を出す資格を剥奪するような
02:09好めかすようなことを言っているわけですね
02:12で例えばフランスのルペンなんかは
02:14すでにフランスの法務省に訴追されて
02:18で裁判で負けて
02:20大統領選挙への出馬する資格を失ったと
02:25で僕はルペンが大統領選挙に出れないように
02:28フランスの法務司法省と裁判省が仕組んだっていうのは
02:33かなりおかしなやり方だと思うんですけれどもね
02:37だけどとにかくAFDにしても
02:41フランスのナショナルラリーにしても
02:43そういうふうなエスタブリッシュメントから
02:46そういう迫害を受けても
02:49どんどんどんどん支持率は高まっているわけです
02:52それで皆様もご存知だと思いますけれども
02:55ドイツのAFDとフランスのルペンのナショナルラリーと
03:00それからナイジェル・ファラージのリフォーム
03:02有権っていうのはすでに規制の保守と
03:07左翼の政党を追い抜いて
03:09ほとんどの世論調査でナンバーワンの立場に立っているわけですね
03:14でこういう25%から30%の国民の支持を得ている
03:22政党を極右だ極右だと言って
03:25それでドイツの場合は特に
03:28AFDが議論に参加することさえ邪魔しているし
03:33ドイツのマスコミっていうのは
03:35AFDがどういう主張をしているのかっていうのを
03:39きちんと報道しないんですよ
03:41例えば党首のワイデルにね
03:4430分なり1時間なりインタビューして
03:47冷静な態度で相手の意見を聞いていくと
03:51彼女にきちんとした主張があるなら
03:53それにマスコミが耳を傾けると
03:56いうことを一切やらずに
04:00とにかくこの人たちは
04:02ナチスの思想に近い危険な存在であると言って
04:07排斥するだけと
04:08でそれは非常におかしいと思いますし
04:12そういうルペンなりAFDなりを迫害している政府は
04:18我々は民主主義を守るためにやっているんだと
04:22言ってますけれども
04:23一切マスコミで報道しようとせず
04:26しかも時には選挙に出るのを妨害しようとすると
04:30これこんなに非民主的なやり方はないわけで
04:35民主主義を守るために
04:37そういう非民主的なやり方をするんですかと
04:40非常におかしい
04:42ドイツフランスのやり方はすごくおかしいと思います
04:45ドイツのAFDに関しては
04:48今回の14日の選挙の前に
04:51候補者6人
04:52本当に相次いで不可解と言いますか
04:55謎の死と言いますか
04:57そういった
04:58警察当局は自然死という風に発表しているそうなんですけど
05:02こういったことについて
05:04伊藤先生はどういう見解をお持ちですか
05:07僕は統計学を全然勉強したことがないので
05:12統計学のエキスパートの意見を聞いているだけですけれども
05:18ああいう短期間に特定の政党の候補者が
05:23何人も5人も6人もどんどん死ぬようなことが起きるという確率は
05:280.0001%ぐらいで
05:32特につまり
05:33統計学者によると
05:35そういうことは統計上
05:37起こり得ないという風に
05:40考えられているんですね
05:41だからそういうことを
05:44統計学者たちが言ってますから
05:46国民は
05:48何かおかしなことがあったのではないかと
05:50
05:51はっきり申し上げますけれども
05:53どこの国の情報機関も
05:55自分たちにとって都合の悪い人間を
05:59暗殺する
06:00要するに
06:01例えば
06:02心臓麻痺を起こさせたり
06:05脳梗塞を起こさせたりする
06:07薬は持ってます
06:09ですから
06:11CIAにとっても
06:12イギリスのMI6にとっても
06:14ドイツとかフランスの情報機関にとっても
06:18本気で暗殺しようと思えば
06:20彼らはそういう手段を持ってます
06:22ですからAFDの候補者たちは
06:25暗殺されたのではないかと
06:27
06:28そういうふうに考える人も
06:31少なからずおりまして
06:33
06:33なぜAFDがそれほど危険視されているのかと
06:37言うと
06:38これはAFDは
06:40他のドイツの
06:42左翼政党もしくは保守政党とは違って
06:45ドイツは
06:47独立国になるべきだと
06:49言っているわけですね
06:50でこれ
06:52ドイツは独立国になるべきだと
06:55言うのは
06:55危険しそうなんです
06:57ドイツが独立するなんて
06:59そんなことは許せないと
07:01そういうふうに
07:03考えている人が多くて
07:05でそれは
07:06実は
07:07アメリカが
07:09第二次大戦後に
07:11NATOを作った
07:13きっかけも
07:15NATOっていうのは
07:16表面的には
07:17一般的には
07:18ソ連の共産主義に対抗するための
07:22西側の軍事同盟ということになっているんですね
07:26これが表向きの理由なんです
07:29しかし
07:30アメリカが
07:32アメリカがNATOを作った最大の理由は
07:35アメリカ軍が
07:37ほぼ半永久的に
07:40ドイツを占領し続けたいと
07:42当時のNATOの交換は
07:45アメリカが
07:47NATOを作って
07:48ドイツを軍事占領し続けた
07:51やり方を
07:533つの言葉で言っているんですね
07:55それは何かというと
07:57キープアメリカンズイン
08:01ロシアンズアウト
08:03ジャーマンズダウンと
08:05日本語で言うと
08:07キープアメリカンズインと
08:08だからアメリカ人が
08:10占領し続けると
08:11ロシアンズアウトと
08:13ロシア人を
08:14ヨーロッパ地域から
08:16追い出しておくと
08:17ジャーマンズダウンと
08:19ドイツ人を
08:20抑え込んでおくと
08:22そうすると
08:23NATOを作った時から
08:25ドイツ人を
08:26抑えつけておいて
08:27二度と
08:29独立国になれないようにしようと
08:31これがアメリカの
08:33政策だったわけです
08:34これはもう事実です
08:36アメリカで
08:37外交誌の本を読むと
08:38この記述は
08:39必ず出てきます
08:401991年の12月に
08:45ソ連帝国が崩壊して
08:47冷戦が終わったんですね
08:49そしたらその2ヶ月後に
08:52つまり1992年の2月に
08:56アメリカ政府は
08:571992ディフェンスプランニングガイダンス
09:02という機密文書を作ったんですね
09:04この1992年の
09:07ディフェンスプランニングガイダンス
09:08っていうのは
09:09冷戦が終わって
09:10初めてアメリカが作った
09:13国防方針なんです
09:14トップシークレットです
09:17このトップシークレットの
09:19文書に何て書いてあったかっていうと
09:22ついに
09:23ソ連は崩壊したと
09:25これによって
09:27世界は一極構造になったと
09:29アメリカが世界中を支配する
09:32一極構造ができたと
09:34この1992年の
09:37ディフェンスプランニングガイダンスで
09:39アメリカの仮想敵国として
09:41絶対に抑えつけておかなければいけないと
09:45書いてあった国が
09:474つあるんですね
09:48それが
09:50崩壊したばかりの
09:52ロシアと
09:53それから
09:54中国と
09:55共産中国と
09:56それから
09:57ドイツと日本なんです
09:59この1992年の
10:03ディフェンスプランニングガイダンスには
10:05ドイツと
10:06日本を
10:07決して
10:07独立国にしてはいけないと
10:09自主防衛できるような
10:12軍事力を持たせてはいけないと
10:15それどころか
10:16ドイツと日本が
10:18グローバルリーダーシップだけではなく
10:21リージョナルリーダーシップ
10:24地域的な指導力
10:26地域的なリーダーシップも
10:29取れない状態に
10:31置いておくことが
10:33アメリカ
10:34今後のアメリカ政府の
10:36外交政策と国防政策の
10:38基本であると
10:39だから
10:401991年に
10:42東西の冷戦が終わって
10:44冷戦後の
10:46ポスト冷戦後の
10:47世界ができたんですけれども
10:481992年でも
10:50アメリカは
10:52まだしつこく
10:53ドイツを独立させてはいけない
10:55日本を独立させてはいけない
10:58ドイツと日本にだけは
10:59自主防衛能力を持たせてはいけないと
11:02ちゃんと
11:03最も重要な
11:05基本文書に書いてるんですね
11:06皆さんが
11:08もしこの番組を見ておられる皆さんが
11:11これに興味が
11:13終わりになる場合は
11:14コンピューターの検索機関に
11:171992ディフェンスプランニングガイダンスと
11:20打ち込めば
11:21この機密の
11:24国防文書に関する説明が
11:2620万以上出てきますから
11:29もうこれは
11:31国防関係者だったら
11:32っていうか
11:33外交の関係者だったら
11:34みんな知ってるんですけれどもね
11:35だからアメリカは
11:37第二次大戦が終わった
11:39すぐ後に
11:40ドイツを押さえつけておくための
11:43NATOを作って
11:44それで
11:451991年の末に
11:48東西冷戦が終わると
11:50次のその2ヶ月後には
11:52ドイツを絶対に独立させてはいけないと
11:55だからアメリカの
11:58ドイツ政策
11:59対独政策の一番重要な点は
12:01ドイツを絶対に独立国にするなと
12:04
12:05AFDは
12:07生意気にも
12:08ドイツは独立国になるべきだと
12:11そういう生意気なことを言うわけですよ
12:14そうするとアメリカ
12:16こいつらは許せないと
12:18ドイツ人のくせに独立するつもりかと
12:22だから
12:23CIAにとってもね
12:25ペンタゴンにとっても
12:27国務省にとっても
12:28AFDっていうのはものすごく目障りな
12:31政党で
12:33はっきり言って
12:34潰してしまいたい政党なんです
12:36だからそういうバックグラウンドがありますから
12:41ドイツ人は
12:42これはドイツの情報機関
12:45もしくは
12:47アメリカかイギリスの情報機関が
12:50関与して
12:51この人たちは殺されたんじゃないかと
12:54そういう憶測が出てくるんですね
12:58そういう憶測が正しいかどうかは別として
13:01とにかく
13:02AFDっていうのは
13:03ドイツをもう一度独立国にしようとしていると
13:07ドイツをもう一度独立国にするような行動は
13:12それは極右だと
13:14ファーライトであると
13:16危険思想であると
13:18いうことになるわけです
13:20そう考えると
13:22日本でも今回の参議院選挙
13:24参政党が
13:28かなり躍進を遂げましたけど
13:30本当にドイツと同じような傾向といいますか
13:34そういった状況にもあるとは思うんですけど
13:37参政党もそういった危険があったりするんですか
13:40もちろん僕はもう当然
13:43参政党はマークされていると思います
13:47僕は参政党の言っている政策に
13:52参政するものもあれば
13:54それほど参政できないものもあるんですけど
13:57ただ個人的には参政党の中の議員で
14:01僕が個人的には応援している人はいます
14:04ただ参政党の政策全部が
14:07全部いいとは思わないんですけどもね
14:10だけど参政党っていうのは
14:13きちんとした議席数を持つ
14:16日本の政党としては初めて
14:18日本は独立すべきであると
14:21自主防衛すべきであると
14:23そういう当たり前のことを言うわけですね
14:26でアメリカ政府にとって
14:29そういう日本は独立国になるべきだと
14:32自主防衛すべきだと
14:34少なくとも自主防衛能力を持つべきであると
14:38そういう日本人は
14:39これはもうものすごく危険な存在なわけです
14:44ですから
14:45今後参政党に対して
14:49アメリカの国務省なりCIAが
14:52どういうやり方をするのかは
14:55僕には分からないんですけれども
14:57少なくともアメリカ政府の内部には
15:01参政党を何とかして
15:04弱体化させたいと思っている勢力は
15:08アメリカ政府にいると思います
15:10ただそういった中でも
15:14今のトランプ大統領は
15:16日本に独立を促しているというか
15:19そういったお話もあったと思うんですけど
15:21だから今おっしゃってた
15:24アメリカ政府の人たちっていうのは
15:28トランプとはまた別の勢力というか
15:30実は日本は独立すればいいという風に
15:38言ってくれたアメリカの大統領は
15:41トランプが初めてではなくて
15:43トランプが3人目なんです
15:45最初にそろそろ日本を占領するのを
15:49やめた方がいいんじゃないかと
15:51言い出したのは
15:52アイゼンハワー大統領なんです
15:55アイゼンハワーは
15:57第二次世界大戦のヨーロッパ戦線の
15:59トップであれほど有望に戦った軍人なんですけれども
16:04アメリカ人には珍しく
16:06他の国を抑えつけておきたいっていうね
16:10そういうなんかすごくいやらしいね
16:13権力欲とか
16:14そういうのあの人ないんです
16:16だからアイゼンハワー大統領は
16:19大統領をやっている最中に
16:21なんかホワイトハウスの
16:23ナショナルセキュリティカウンセルって
16:25国家安全保障会議で彼は
16:28もうドイツと日本占領するのいい加減にしといたらどうだと
16:32もう独立させればいいじゃないかと
16:34言ったら閣僚全員が
16:38大統領とんでもない
16:39とんでもないことですと
16:41日本とドイツを独立させるのってとんでもないと
16:45言ってそれでアイゼンハワーは黙っちゃったという
16:49エピソードがあるんですね
16:51ところが1967年に
16:54アイゼンハワーの副大統領だった
16:57リチャード・ニクソンが
16:59次の年の大統領選挙に出る準備をしてたんですね
17:03ニクソンはアメリカで一番代表的な外交雑誌である
17:08フォーリン・アフェアズっていう雑誌に
17:10エイジア・アフタービエットナームと
17:13ベトナム戦争後のアジアという
17:16文文を載せようと思ってたんですね
17:18もともと僕自分のボスだった
17:21アイゼンハワー大統領にその原稿を見せて
17:24このアイゼンハワー大統領は
17:26こういう原稿を
17:27こういう論文を発表しようと思うんですけれども
17:31どう思いますかと
17:32言ったらアイゼンハワーが読んで
17:36そこに書き込みを入れて
17:38ニクソンは日本は独立すべきであると書いたんですね
17:43そしたらアイゼンハワーはわざわざそこに
17:47日本には核を持たせて
17:49独立国ですべきであると
17:52そういうふうにわざわざアイゼンハワーが書き込んだんですよ
17:56それでニクソンは
17:58アイゼンハワーのアドバイスを受け入れて
18:02大統領選に勝った
18:041969年の1月から
18:071971年の7月まで
18:122年半にわたって
18:14日本の佐藤英作首相に
18:17そろそろ日本は独立したらどうかと
18:20必要ならば日本人は
18:24自主的な核抑止力を持って
18:27独立したらどうかと
18:29佐藤英作に何度も言ってくれたんですよ
18:32キシンジャーはニクソンほどは賛成してなかったんですけれども
18:37キシンジャーでさえ
18:39日本にそろそろ核を持ってもいいから独立しろと
18:42言ったんですね
18:43ところが
18:44だからニクソン大統領と
18:48それからキシンジャー当時の
18:50ホワイトハウスの安全保障補佐官が
18:52日本の総理大臣に
18:55核を持って独立したらどうだと
18:57言ったら
18:58もう国務省と
19:00アメリカの国務省とCIAの
19:02日本担当官が
19:03とんでもないと
19:05そんなことは絶対させないと
19:07言って
19:08国務省の日本担当官とか
19:11それから日本の大使館で働いていた
19:15ナンバー2だった国務省の官僚
19:17彼らはジャパンハンドと呼ばれてたんですけれども
19:20ジャパンハンドの連中が
19:22もう自民党と外務省に
19:25ものすごい圧力をかけて
19:27それでニクソンとキシンジャーの言っていることは
19:30むしろと
19:30アメリカは日本を独立させるつもりはないと
19:36核を持つなんかとんでもないと
19:40佐藤栄作は
19:42ニクソンとキシンジャーが
19:44なぜ日本に独立しろと
19:47言ってくれるのか
19:48その理由は理解できなかったんです
19:51なんで理解できなかったかというと
19:54ニクソンもキシンジャーも
19:56いわゆる典型的な
19:57バランスオブパワー外交を
19:59やろうとしてたんですね
20:00伝統的なバランスオブパワー外交っていうのは
20:044つか5つの大国があって
20:06この4つか5つの大国が
20:09勢力均衡
20:10国家間における均衡
20:12エクイリブアム
20:13勢力の均衡を維持するのが
20:16平和につながるという考え方なんですね
20:19だから1つの派遣国が
20:21他の国を全部抑えつけておけばいいと
20:24いう考えではなくて
20:264つか5つの大国があった方が都合がいいと
20:29彼らは少しは佐藤栄作にこのことを説明したんですけれども
20:35佐藤栄作はそういう東西2極から
20:38なぜ4つか5つか6つの大国が
20:42それぞれバランスするバランスオブパワー体制
20:45英語で言うとマルチポラーもしくはマルタイポラー
20:49多極体制ですね
20:50なぜ多極体制に多極構造に移った方がいいのかということが
20:56佐藤栄作は全く理解できなかったんです
20:59だからなんでニュクソンとキシンジャーが突然
21:04日本も独立しろと言ってきたのか
21:07佐藤栄作はもうはっきり言って頭悪いですから
21:10そういうことは全然理解できないわけです
21:13しかも佐藤栄作っていうのは
21:16お兄さんの岸信介が自民党総裁だった時から
21:21岸佐藤兄弟っていうのは
21:24CIAから大量の政治資金を受け取ってたんですね
21:29岸と佐藤がCIAから受け取った政治資金っていうのは
21:36現在の通貨価値にすると数百億円レベルだったそうです
21:41とにかく岸と佐藤はCIAからお金をもらって
21:46自民党の総裁になったわけですよ
21:48そうすると完全にCIAと国務省に
21:52弱みを握られてますよね
21:54そうするとニュクソンとキシンジャーが
21:58日本は独立しろと言ってくれても
22:01国務省とCIAのジャパンハンドは
22:04そんなことはさせないと
22:06お前たち日本人が独立するのにとんでもないと
22:09そうすると佐藤栄作は弱みを握られてますから
22:14自分がたっぷりCIAからお金をもらってきたと
22:18いう弱みがありますから
22:20結局CIAの言いなりになっちゃうんですよ
22:23で彼はもう国務省とCIAがダメって言うから
22:27それはダメと言って
22:28ニクソンがいくらそういうこと言ってくれても
22:30動こうとしなかったと
22:32だからトランプがね
22:33何回か日本は別に独立すればいいし
22:37必要だったら核を持って独立すればいいじゃないかと
22:40言ってくれるのも実はアメリカの大統領では
22:443人目でね
22:45でそれほど新しいことではないです
22:48だけど今回もアメリカの国務省と
22:53それからCIAは1970年71年との時と同様に
23:00日本にだけは持たせるなと
23:02たとえ北朝鮮と中国とロシアが
23:06日本をターゲットとする核ミサイルを
23:09何百発何千発持とうとも
23:12日本人にだけは持たせるなと
23:14日本だけは独立させるなと
23:17これが現在でもCIAと国務省の
23:22基本的な対日政策ですから
23:24だからトランプが何を言おうが
23:27日本政府は全く動こうとしないんですね
23:30僕は多分日本の外務省にも
23:35防衛省にも自衛隊にも
23:37それから自民党にも
23:39そして多分読売新聞とか産経新聞にも
23:43そういうCIAとか国務省とか
23:46ペンタゴンの言うことを
23:49聞かざるを得ない立場にいる人が
23:51たくさんいるんだろうなと
23:53いうふうに考えてまして
23:55僕自身はもう日本が非常に危険な
23:59立場に置かれてますから
24:01必要最小限の自主的な
24:04核抑止力を持って
24:06自主防衛すべきだと思っているんですけれども
24:08日本の保守派
24:10単に左翼だけではなくて
24:12日本の保守派は全く動かないんですね
24:15日本の保守派からもっとはっきり
24:20日本は非常に危ない立場に置かれている
24:23なぜ危ない立場に置かれているかというと
24:26中国の工業生産力と製造業の生産力というのは
24:32すでにアメリカの2倍あるんです
24:35もちろんね
24:37ドルベースで見ると
24:39アメリカの方がまだ3割大きいと
24:41だけどパーチャーシングパワーパリティという
24:44購買力で測った場合
24:46つまり実際に製造して消費している
24:50財とサービスの量で見ると
24:52中国の現在の経済規模というのは
24:5541兆ドルで
24:57アメリカの現在の経済規模というのは
25:0131兆ドルなんです
25:02だから中国の方が経済規模は
25:06すでに25%大きいんです
25:09しかも最近30年間アメリカは
25:12自国の重工業とか生産業を
25:15全部外に出してしまいましたから
25:17外から輸入すればいいというので
25:20生産能力の規模が
25:23中国の半分以下になってしまったと
25:25そうすると現在の中国というのは
25:28単に普通の工業とか製造業で
25:32生産力が2倍あるだけではなくて
25:35武器弾薬の生産能力も
25:38アメリカの2倍以上あるんです
25:41だからアメリカと中国が
25:44武器と弾薬の生産競争をやり始めたら
25:48絶対中国が勝つんです
25:50これはもう厳然たる事実でね
25:53プロパガンでも何でもないんですけれども
25:56そうすると今の日本は
25:58きちんとした自主防衛能力を持つことを
26:04考えなければいけない立場に
26:06追い詰められているのに
26:08しかもトランプは
26:09日本が核を持ちたいんだったら
26:12核を持って勝手に独立しろと
26:14というのはトランプは
26:15基本的に同盟関係が嫌いなんですよ
26:18だから彼はヨーロッパの
26:21軍事政策に介入するのも嫌だし
26:24東アジアでもトランプは
26:27戦争なんかやりたくないわけです
26:28これが彼の性格なんですね
26:31ほらあれでしょ
26:32トランプにしても
26:34バンス副大統領にしても
26:37AFDに声援を送ってるでしょ
26:39AFD頑張れって言ってるんですよ
26:42AFDはドイツは独立すべきであると
26:46言ってるわけですよね
26:47そうするとトランプとバンスは
26:49AFD頑張れと
26:51掛け声かけてるわけですね
26:54そうするとあの二人は
26:56ドイツと日本が独立しようがしまいが
26:59勝手にさせればいいじゃないかと
27:01いう性格なんですね
27:04僕は彼らの考えは正しいと思うんです
27:07ですからそういう意味で
27:09AFDが今置かれている立場と
27:12日本が今置かれている立場には
27:14共通点があると思います
27:17そもそもなんですけど
27:20国務省もCIAも
27:23なぜそこまで日本とかドイツを独立させたくないですか
27:28それはすごく単純で
27:32人間っていうのは
27:35ほとんど本能的に
27:38威張るのが好きなんですよ
27:40他の国を支配するのが気持ちいいんですよ
27:45アメリカの場合
27:48特に1991年の12月に
27:51ソ連が崩壊したら
27:53アメリカだけが独り勝ちでしょ
27:55だから2ヶ月後に
27:581992ディフェンスプランニングガイダンス
28:01というものを書いて
28:02それでディフェンスプランニングガイダンスの
28:04最も大きなメッセージは
28:08アメリカが勝ったと
28:10東西冷静に勝ったと
28:12これからは
28:13アメリカに対抗できるような
28:16能力を持つ国が
28:18一つたりとも出現するのを許さないと
28:22アメリカが世界中を支配するんだと
28:25世界の190カ国200国全部支配するんだと
28:29人間というのは
28:31他の国他の人を支配するのが
28:34気持ちいいんですよ
28:36これもほとんど本能的なものでね
28:39人間というのは
28:41要するに人間というのは
28:44威張るのが好きなんですよ
28:45威張って人に命令すると
28:47気持ちいいんですよ
28:49今のアメリカ人というのは
28:51世界中に命令できるわけでしょ
28:53お前らこうしろああしろと
28:55文句言うのは
28:56文句言うんだったら経済制裁かけると
28:59経済制裁で足りないんだったら
29:01軍事制裁すると
29:02爆弾を打ち込むぞと
29:05トランプみたいにね
29:07イランに爆弾を落としたみたいに
29:10そうすると世界中の国が
29:12アメリカから経済制裁されたくない
29:14軍事制裁されたくない
29:16それから爆弾を落とされたくないと
29:18いうんで
29:19触れ上がって
29:20みんなアメリカ様の言うことに
29:24服従するわけでしょ
29:25そうするとこれね
29:27国務省にとっても
29:28ペンタゴンにしても
29:30CIAにしても
29:32すごく気持ちいいんですよ
29:34これをね
29:361940年代の
29:39一番アメリカで有名な
29:41国際政治学者が
29:44ハンス・モーゲンソーという
29:46学者なんですね
29:47ハンス・モーゲンソーは
29:50ポリティクスアモングザネーションズ
29:54とかいう
29:54一番アメリカで
29:56広く使用されていた
29:59国際政治学の教科書も書いた人で
30:02ハンス・モーゲンソーさんに
30:03言わせると
30:05国際政治を動かしているのは
30:08最終的には
30:10アニムス・ドミナンディであると
30:13アニムス・ドミナンディというのは
30:16何かというと
30:17ちょっと英語で言い換えると
30:19これラテ語なんですね
30:20アニムス・ドミナンディというのは
30:22英語に言い換えると
30:25ドミネート
30:26要するに他の人
30:27弱い連中
30:28自分より弱い連中を
30:30ドミネートするというのは
30:31もう抑えつけて
30:32支配するということなんですね
30:34アニムスというのは
30:36アニマルスピリットです
30:38要するに動物的な勢力
30:41とにかく他の国を
30:43抑えつけて支配したいという
30:45アニマルスピリット
30:46これが国際政治の活力の原因となっていると
30:52そういうふうに
30:54ハンス・モーレンスは言っているんですけれども
30:56だからそれから見ると
30:58国務省とかペンタゴンとか
31:01CIAのジャパンハンド
31:03日本担当官が
31:05たとえ日本の周辺国が
31:07全て核武装して
31:10日本をターゲットとした
31:12核ミサイルを何千発持とうとも
31:15日本人にだけは持たせたくないと
31:17日本人にだけ持たせないと
31:19どうなるかというと
31:21日本は永遠にアメリカに対して
31:24助けて助けてと
31:26お願いだから守ってちょうだいと
31:28見捨てないでちょうだいと
31:30まるで奴隷のように
31:32アメリカに
31:34服従せざるを得ない
31:35立場に置かれるわけでしょう
31:37国務省にしても
31:39ペンタゴンにしても
31:40CIAにしても
31:42そういう日本だけは
31:44決して独立できない状態にしておくと
31:47日本からは永遠に
31:49自主防衛能力を
31:51剥奪しておくと
31:52いう状態にしておけば
31:55国務省とCIAとペンタゴンの
31:57日本担当官は
31:59いつでも日本人に
32:01お前たちこれをやれ
32:02あれをやれって命令できるわけですよ
32:04日本人に命令すると
32:07日本の外務省も防衛省も
32:09自衛隊の幹部も
32:11自民党の総理大臣も
32:13はい分かりました
32:14はい分かりましたと
32:15もう絶対服従するしかないわけですね
32:18でもちろんだから
32:19アメリカ人にとって
32:20これが一番都合がいいし
32:22でもう一度繰り返しますけども
32:25すごく気持ちいいんですよ
32:26こういうことやるのが
32:28だから彼らは
32:33日本をこれ以上不利な立場に
32:36置いておくと
32:37日本にとって非常に危機的な
32:39事態になると
32:40いうことが分かっていても
32:42日本人にだけは
32:44自主的な核抑止力を持たせないと
32:47いう政策を続けるわけです
32:49ちょっとここから
32:52またドイツだけではなくて
32:55先ほども少しお話ありましたけど
32:57ヨーロッパ全体のお話に
32:58はい
32:59移らせていただければと思うんですけど
33:01今回はドイツで
33:03AFDが躍進した
33:05というニュースがあった一方で
33:07イギリスなりフランスなりでも
33:10やっぱりポピリスト政党
33:12というのがやっぱり
33:13躍進しているという状況がありますけど
33:15今こういったヨーロッパで
33:17どういったことが今起きてるんですか
33:19僕は
33:22単にアメリカの国内政治が
33:27一種の動乱状態にあるだけではなくて
33:31ヨーロッパの主要国
33:33特にイギリスと
33:34フランスとドイツで
33:36こういう規制政党とは
33:39真っ向から対立するような
33:41イギリスのナイジェル・ファラジュとか
33:44フランスのルペンとか
33:45ドイツのAFDが出てきたことには
33:483つの原因があると思います
33:51ですからヨーロッパの政治が
33:56こういうふうに
33:57非常に不安定なことになったのには
34:013つの原因がありまして
34:031つの点だけに注目しても
34:06ダメなんですね
34:07この3つの点を今並べますと
34:111つがいわゆるグローバライゼーション
34:15もしくはグローバリズム
34:16グローバリズムと
34:18よく一緒にコンビにして
34:20セットにして言われるのが
34:22ネオリベラリズムと
34:23真自由主義というやつなんですけれども
34:26このグローバリズムと
34:28真自由主義の原則で
34:31世界中の経済を運営しようとすると
34:36貧富の差が
34:37どんどん拡大するんです
34:39これはもうね
34:41グローバリズムと
34:43新自由主義の経済政策に共通する点で
34:47別にヨーロッパだけではなくて
34:50アメリカでも日本でも
34:51この新自由主義とグローバリズムを
34:55実行すれば
34:56貧富の差はどんどん広がります
34:58それはなぜかというと
35:001947年から1975年後までの
35:06日本とかアメリカヨーロッパの
35:11企業運営というのは
35:12企業が利益を得た場合
35:16その企業が利益を増やした分の
35:20半分は株主に配当なり
35:26自社株の買い戻しというやり方で
35:29半分は株主に還元すると
35:32残りの半分は
35:34自分の会社の設備投資
35:36もしくは従業員の賃上げに使うと
35:40そうすると
35:42設備投資すればその会社は大きくなりますから
35:45従業員も得するわけですけれども
35:46少なくとも
35:47だから半分は株主に返すけれども
35:50残りの半分は従業員と
35:52自分の会社のために使いますと
35:54いうのがパターンだったんですね
35:57ところがこのやり方が
36:001980年代からどんどん弱まっていって
36:03アメリカのグラフを見ると
36:051990年から貧富の差の拡大が
36:09急上昇するんです
36:10なぜかというと
36:121990年以降は
36:15アメリカの代表的な企業が
36:17利益を得ても
36:19その9割以上が
36:21株主に配当として
36:24もしくは自社株の買い戻しで
36:26値段を株価を釣り上げるという形で
36:30株主に返してしまうと
36:32それで設備投資なり
36:34従業員に対しての賃上げという方向で
36:39使うのはせいぜい4%か5%なんですよ
36:43そうすると1947年から75年まで
36:48半分が設備投資と賃上げに行っていたのに
36:52もう会社がどんなに儲かっても
36:55従業員の賃金は停滞したままという状態になってしまうわけですね
37:01それに対して従業員が文句を言うと
37:04何と言ってもグローバリズムの世界ですから
37:08会社としてはぶつぶつ文句言うんだったら
37:12他の国に生産設備移してもいいんだよと
37:15
37:17もう賃上げしろ賃上げするって文句言うんだったら
37:21他の中国なりインドなりベトナムなり
37:24賃金の安い国に行ってもいいんだぞと
37:26脅しつけると
37:28従業員は黙るしかないんですよ
37:30それされたら困るから
37:32という理由で1990年以降のアメリカの経済システムっていうのは
37:40株主が圧倒的な利益を得て
37:44それで普通の従業員はほとんど賃上げの恩恵に授からないと
37:50これが21世紀になってから日本にも移植されて
37:54ヨーロッパもこれを得り出して
37:56日本でもヨーロッパでもアメリカでも
37:58会社はすごく儲かってて会社の利益はどんどん増えているのに
38:04賃金はいつまで経っても上がらないと
38:06で全部利益は全部金融業者か株主のところに行ってしまうと
38:11ここで問題なのは
38:13どこの国にも国民の8割は株なんか持ってないんです
38:19だから経済の利益がどれほど増えていっても
38:25国民の8割は株なんか関係ないから
38:28だから一切恩恵に預からないわけです
38:32それで日本でもアメリカでもヨーロッパでも
38:35やっぱりね本当の株主っていうのは
38:39少なくともどんなに少なくとも5000万円
38:43できれば1億円ぐらい株を持ってないと
38:47本当の株主とは言えないわけです
38:50だからアメリカでもねなんか皆さんごく普通の
38:54普通のって言っちゃ失礼ですけれども
38:56中ぐらいにいるような方たちが少しずつ毎年
39:01100万とか200万円とか株を買ってっても
39:04それでもどんなに頑張ってもね
39:07500万円とか1000万レベルで
39:09500万とか1000万レベルでは
39:12株主にほとんどの利益が還元されるという利益は
39:17自分の生活水準を上げるのには役に立たないわけですね
39:21そうすると結局一番いい数字があって
39:25それは何かっていうと
39:27えっとね
39:28レーガン政権時代は
39:31レーガン政権っていうのは1980年代ですけれども
39:35レーガン政権時代は
39:37アメリカのトップ1%は
39:40毎年の経済が成長して利益が増えた分の
39:4520%から25%はトップ1%に行くというのが普通だったんですね
39:51ところがクリントン政権になってからは
39:53トップ1%に毎年の国民所得の増加額の
39:5845%が集中してしまうと
40:02次のブッシュの息子政権になると
40:06トップ1%が国民所得の増加額の
40:0965%をトップ1%が取ると
40:13オバマ政権以降現在まで
40:15トップ1%は
40:18毎年の国民所得の増加額の
40:2190%から95%は
40:24全部トップ1%に行っちゃうんです
40:26そうするとね
40:29ネオリベラリズムとグローバリズムの
40:32経済政策っていうのは
40:35もうトップ1%にね
40:3780%、90%、95%の利益が
40:41全部行っちゃうんだから
40:42庶民は関係ないわけです
40:45でね、これね
40:46ヨーロッパだけじゃなくて
40:48もうアメリカでもそうだし
40:50日本もそうなってきたんですけれども
40:52とにかくね
40:53だから僕の立場から見ると
40:58世界中で庶民の規制政党に対する
41:02反乱というのが起きてきたのは
41:06不思議じゃないんですよ
41:08普通の特にね
41:09ボトムの6割か7割の人っていうのは
41:13実質生活レベルが下がってるんです
41:16っていうのは
41:17このボトムの6割か7割の人っていうのは
41:20自分たちの賃金は停滞したままなんですね
41:23だけど食費にしても住宅費にしても
41:27医療費にしても
41:28教育費にしても
41:30毎年のインフレ以上に
41:31どんどんどんどん上がっていくわけです
41:33教育費とか住居費なんて
41:35アメリカなんか毎年
41:37十数パーセント上がってるんですよ
41:39で、そうすると
41:41国民の6割か7割は
41:42最近30年間
41:44ヨーロッパでもアメリカでも
41:45どんどんどんどん生活が苦しくなると
41:48で、これで経済的な不満が増えていくと
41:54それから移民のことに関して言いますと
41:57これヨーロッパでもアメリカでも
42:00移民のレベルが
42:02要するに国民の中における
42:05外国に生まれた人のパーセンテージが
42:0810%を超えると
42:11移民に対する怒りが
42:13ぐわーっと上がってきて
42:16で、15%に達すると
42:18爆発的な状態になるんです
42:21で、日本はまだね
42:24多分3%ぐらいだと思いますけれども
42:26ヨーロッパ諸国っていうのはもうね
42:2812、3%から15、6%に達したとこが多くて
42:32アメリカも16%なんです
42:35そうするとどうもね
42:37統計で見ると10%を超すと
42:41みんな怒りだすと
42:42移民が多いのに
42:43で、これは自分が貧しくなったっていうこととは
42:47別に移民が増えて気に食わないと
42:49そういう怒りが出てくるわけですね
42:53で、3つ目が
42:55これは特にアメリカとヨーロッパに関して
42:58言えることなんですけれども
42:59価値判断力が混乱してきたと
43:03要するに人間っていうのは
43:06良い価値を求めて
43:09だからお金だけじゃないんですよ
43:11人はパンのみに生きるにあらずで
43:13単にね、お金のことばっかり考えてる人間が
43:16100%なわけではなくて
43:18みんなやっぱりより良い価値判断を持つ
43:22より良い人間になりたいとか
43:24それから社会がなるべく質の高い価値判断を
43:29するような社会になってほしいと
43:32そういう社会に住む方が
43:35自分も気持ちいいですから
43:36そうすると国民が
43:38自分自身がどういう価値判断を持っているか
43:41それから社会がどういう価値判断
43:44価値規範のもとに運営されているかという
43:48価値観の問題ですね
43:49これね、意外と大きいんですよ
43:52やっぱりね、自分の周りにね
43:54価値判断の欲が狂っている奴がいっぱいいたら
43:57これを気に食わないわけでね
43:59やっぱりまともな価値判断をする人が
44:04周りにいてほしいわけです
44:05これはどんなに貧乏でも
44:08でね、そのね、この3つ目の価値判断という問題でも
44:15ヨーロッパは最近60年間、65年間
44:20キリスト教の価値判断というのを
44:23ほとんど失ってしまったと
44:25で、このキリスト教的な価値規範というのが
44:29衰退してきたのは
44:3119世紀の末なんですけれども
44:33それから、価値判断というのは面白くて
44:38やっぱりね、親が子供に伝えるわけですね
44:42時にはおじいちゃん、おばあちゃんが
44:45孫に価値判断を教えるわけです
44:47そうすると19世紀の人ってのは
44:50ほとんどキリスト教を信じてたから
44:51そうすると1950年代ぐらいまでの
44:55ヨーロッパ人にしてもアメリカ人にしても
44:57やっぱりそのおじいちゃん、おばあちゃんに
44:59教え込まれた
45:00これが良い価値であり
45:03これが悪い価値であるとか
45:05そういうことはやっちゃいけないんだとかね
45:07そういう価値判断が
45:09おじいちゃん、おばあちゃんから
45:12孫に伝わってくるわけですね
45:13ところが1950年代のアメリカでもヨーロッパでも
45:18教会に行く人がすごく減ってきて
45:22キリスト教を信じない人が
45:24多数派になったわけですね
45:26そうすると1950年代の
45:31アメリカ人というのは
45:33今生きている60数年後のアメリカ人に
45:38そういうヨーロッパ文明が
45:40過去2000年間、もしくは少なくとも1800年間
45:45維持してきたキリスト教的な
45:48価値判断力というものを
45:51最近60年間か65年間
45:54ほとんど失ってしまったんですよ
45:56そうするとね、今のヨーロッパ人に
46:00あなたの価値判断のベースとなっているのは
46:04何ですかと言うと
46:06もちろん皆さんね、人に迷惑をかけないこととかね
46:10社会の規則を守って真面目に生きていくこととか
46:14そういうことは言えるんですけれども
46:16最終的にはほとんどの人が
46:19なるべく現在の自由社会
46:22それから競争社会で
46:24うまく立ち回って
46:26お金を儲けて
46:28いい生活がしたいと
46:31こういういわゆるマテリアリズム
46:34物質的な価値、もしくは金銭的な価値
46:38金銭的な価値で生きていくしかないと
46:42いうふうに思っている人が
46:45圧倒的に多数派になってしまったわけですね
46:47そういうふうになると
46:51よく日本で言われることなんですけれども
46:53これはアメリカでもヨーロッパでもそうなんですけれども
46:57今だけ金だけ自分だけという
47:01そういう行動パターンがどんどんどんどん増えるわけです
47:05それと同時に個人がどんどんどんどん
47:09個人主義化していくわけです
47:11個人主義って何かっていうと
47:14社会がどうなろうと
47:16時代がどうなろうと
47:18自分は自分の好きなように生きていけばいいのだと
47:22これ一見それでいいんじゃないのと
47:24だけどね、これね
47:26社会の全員が個人主義者になって
47:29他の人に私は干渉しないから
47:32もう自分は自分のやり方で生きていくんだから
47:35構わないでちょうだいと
47:36こうなるとね
47:37社会全体に対しての
47:40それから社会の将来に対しての責任感とか
47:44それからみんなで一緒に協力して
47:47何かをやり遂げようとか
47:49そういう協力して何かを一つの目標に向かって
47:53みんなで一緒にやるんだと
47:55いうことができなくなっちゃうんですね
47:57ですから個人主義っていうのは
48:00ある意味でとても危険な生き方であって
48:03結局ね、そういうマテリアリスティックな
48:06自分がいい思いをして
48:08豊かな、いい生活をできればいいという
48:12そういう個人主義的な生き方をすることしか
48:15考えなくなる人が
48:18多数派になってしまうわけですね
48:20そうすると政治家もマスコミも
48:24そういう人たちに迎合していくと
48:27そうすると社会はやっぱりね
48:302400年前から現在まで
48:332400年前に、もしくは2500年前に
48:38アジアに社家とか孔子とか孟子とかいう人が出てきて
48:44ヨーロッパにソクラテスとかプラトンとか
48:47アリストクセテルスっていう人
48:48みんな2400年前から2500年前に出てきたわけですね
48:52この人たちの著作をちょっと読むと
48:57皆さん、そういう2500年前に
49:01今、名前を言った人たちは
49:03結局ね、他の人に
49:05世の中には良い価値と悪い価値があるんだと
49:08そもそもね、今言った人たちは
49:12社会にしてもソクラテスにしてもプラトンにしても
49:16生きていくことに意味があるんですかと
49:18でね、人間は自分が何のために生きているんだろうと
49:24どういう意味があって生きているんだろうと
49:27ミーニングオブライフ、生きる意味って何だと
49:30で、生きる意味というものをきちんと定義できれば
49:35もし生きる、これが生きる意味だったら
49:38それじゃあ、そのためには何をすればいいのかと
49:41要するに自分が生きるために成すべき任務ですね
49:45で、英語で言うとミッションオブライフと
49:47ミッションオブライフが出てくるんです
49:50だから、人間は自分がどういう価値判断を持っているのかと
49:54じっくり考えてみないと
49:56ミーニングオブライフとミッションオブライフというのが
50:00定義できないんですね
50:02で、残念なことに
50:05今のアメリカでもヨーロッパでも
50:08そういうキリスト教を失ったし
50:12それからもう一つは
50:14哲学的な思考能力というのも
50:17残念ながら失ってきたんです
50:19だから、最近200年間のパラドックスというのは
50:24経済的な生産性と技術的な進歩というのはすごいんです
50:30ところが、刑事上的な価値判断をどうするのというと
50:35価値判断の点では
50:37むしろ僕が見ると
50:39どんどんどんどん
50:40なんかいい加減になっているというか
50:42それでね、だから19世紀になってから
50:45ほら、ベンサムの公理主義とか
50:48いうのが出てきて
50:50効率よく自分の公理
50:52要するに利益とか
50:53得になるように立ち回れば
50:56それでいいのであると
50:57で、その後に出てきたのが
50:59ダーウィニアンストラッグルで
51:02ダーウィン的な優勝烈敗
51:04人間は生存競争で勝つのが
51:08それをソーシャルダーウィンズムって言うでしょ
51:11でもイギリスでものすごく流行ったでしょ
51:13ソーシャルダーウィンズムが
51:15そうすると
51:1619世紀から人間の価値判断というのは
51:1918世紀まではそうじゃなかったんですけど
51:2119世紀以降のヨーロッパ人の価値判断というのは
51:25言っちゃ悪いんですけれども
51:26目先の利益を求めて
51:29悪せくガツガツ
51:31立ち回る人間が増えてきて
51:34で、結局ね
51:35それが
51:36でも19世紀はまだ
51:38キリスト教を信じている人が多かったから
51:40なんとかね
51:42それでベンサム的な公理主義とかプラグマティズムとか
51:46ダウィニアンストラクルというものと
51:48キリスト教が
51:49逆行してたんですけれども
51:51最近になって
51:52ヨーロッパ人は
51:53結論的に言いますと
51:55どういう価値判断を
51:57信じていいのか
51:59みんな分からなくなっちゃったんです
52:01そうすると
52:04この3つですよね
52:05だから経済的な条件が悪くなっていると
52:08それから移民が15%になって
52:10すごく不愉快だと
52:11それから自分自身の価値判断が
52:14最近だから
52:16ヨーロッパなんていうのは
52:18特にフランスなんかは
52:20未婚の母というのが半分以上でしょ
52:22そうするとね
52:24もう結婚制度も
52:26かなり
52:27要するに結婚しないで子供を作ることの方が
52:31普通になってしまったと
52:32そうするともちろん家庭制度も
52:35崩壊してしまうし
52:36そうすると
52:38おじいちゃんおばあちゃんが
52:39孫に価値判断を教えるとか
52:41そんなことはもう成り立たないわけで
52:43そうするとね
52:44ヨーロッパ人は価値判断の基準が
52:47何にあるか分からなくなってしまった
52:49この3つの原因で
52:51ヨーロッパ文明は
52:52混迷の道を歩んでますから
52:55僕は今のヨーロッパの状況が
52:59すぐ良くなるとは思えないです
53:01むしろ
53:02ますます悪くなっていくだろうと
53:04ますます不安定な状態になっていくだろうというふうに考えてます
53:08逆にポピュリスト政党がそういった中で
53:12支持を集め出したってことは
53:14国民もやっぱり現状に対して
53:17不満疑問思うところがあって
53:20そういったところがやっぱり伸びてきたということなんです
53:22ですから
53:24問題なのは
53:26だから今のアメリカでもヨーロッパでも
53:30学校で何を教えるかっていうと
53:32子どもに
53:33人間にとって一番大切なのは
53:36セルフリアライゼーションと
53:39セルフフリフィルメントと
53:40セルフエスティームであると
53:42日本語で言うと
53:43自己実現
53:45自己充足
53:46それから
53:47自己評価
53:49高い自己評価を持つと
53:50そうするとね
53:51子どもの時から
53:53そのセルフセルフセルフと
53:55でそれを
53:56なんか
53:56教育学者とか心理学者は
53:59人間はみんな素晴らしい可能性を
54:01秘めているんだから
54:02自分の内部にある素晴らしい可能性を
54:05探し出して
54:06なれたらかんたらって
54:07美しい理屈を言うんですけれども
54:09子どもの時からね
54:11人生の目的は
54:13自己実現と
54:14自己充足と
54:15高い自己評価をね
54:17持つことが大切だっていうと
54:19もうね
54:20社会が
54:21ナルシシストで
54:23あふれるわけ
54:23自分は素晴らしいんだって
54:27そういう風に思い込んでいる
54:29本当
54:30これはね
54:33まともな価値判断に
54:35つながらないんですよ
54:37そうすると
54:39どうも
54:41ヨーロッパ人が
54:43ここまで
54:43価値判断の基準を
54:45失ってしまった状態で
54:48本当に立ち直れるのかというと
54:51非常に疑問ですし
54:53それからもちろん言いますと
54:54ルペンにしても
54:56ナイジェル・ファラージにしても
54:58AFDにしても
54:59トランプにしても
55:01そういう不満が多くて
55:03爆発しそうになっている
55:05庶民の声を
55:07キャッチして
55:09政治権力を握ったわけですけれども
55:11そういう
55:12庶民の不満を
55:15言葉に表して
55:16うまく表現して
55:17人気集めをするのに
55:20成功した人が
55:22良い政治側を
55:24実行できるかどうかというのは
55:26全く別の問題なわけでしょ
55:28僕は
55:30規制の政党というのは
55:32はっきり言って
55:33アメリカでも
55:33ヨーロッパでも
55:34完全に国民を
55:36裏切ってきたと思います
55:38だから規制の政党が
55:41こういう
55:41信仰の政党に
55:43叩かれているのは
55:44当然のことだと思うんですけれども
55:47だけど
55:47それじゃ
55:48国民の不満を
55:50表現して
55:51代表してみせる
55:52政党が
55:53良い政治を
55:55実現できるかというと
55:57僕自身は
55:59かなり懐疑的です
56:00うーん
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