00:00私は映画界に憧れ
00:05撮影所下請けの美術会社に入社した
00:09しかし理想と現実は違った
00:13毎日産経と呼ばれるきつい日が続いていた
00:30食われた箱で仕事してんじゃねえよ
00:33こんなん今時誰も使わないの
00:36そういう問題じゃねえだろ
00:40洗っておきます
00:46持ち道具はな役者の演技の一部なんだよ
00:50衣装や小道具にはな
00:55一つ一つ魂が宿ってる
00:57だからな
01:00大事には使わなきゃだめなんだ
01:02はい
01:05あんたも早くやめたほうがいいよ
01:11それ
01:19しまっといたほうがいいよそれ
01:27もうみんな帰ったのに
01:41その音は血のりが取れなかった鎧が置いてあった棚からだった
01:46ただのさん
01:53ただのさん
01:55ただのさん
01:57がんたも早く飛びなかった
02:08そこで
02:15かんたも早く飛びかけてきた
02:21この男じゃないか
02:29顔は
02:31予算もないのに対策映画を撮ろうとしたんだ
02:37映画産業の社用でな
02:40いろいろと焦ったんだろう
02:44結局ギャラの見払いで
02:48スタッフは一人一人辞めていった
02:51俺もその中の一人だ
02:55装具だけは現場に残してな
02:59あのうちは
03:00仕掛けの最中に
03:02鎧を脱ぐことができなかったんだ
03:04若い俳優さんだったからな
03:10俺さえ現場にいれば
03:17後悔してもしきれんよ
03:20お祓いしましょう
03:22お祓いは何度もしたさ
03:26だが
03:29お祓いをしても
03:31装具を焼き捨てても
03:34気がつくと
03:38またあの棚に戻ってくるんだ
03:42装飾品には
03:50魂が宿ってる
03:52どうする
03:56あんたもやめるか
04:00いえ
04:00私は映画が好きです
04:04何があってもやめません
04:08そっか
04:09そうだな
04:15それからしばらくして
04:31ただのさんが亡くなった
04:33倉庫の階段から転げ落ちて
04:37首の骨を折ったという
04:39ご視聴ありがとうございました
04:46ご視聴ありがとうございました
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