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  • 一昨日

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テレビ
トランスクリプション
00:00それは多分私が6歳の時だったと思う
00:03ある日夢の中で私はその公園にいた
00:08そして気がつくと私の横にはその男の子がいた
00:12夢の中の私はなぜかその男の子に自己紹介をして
00:17あなたの名前は?と聞いた
00:20たけしと男の子は答えた
00:24たけし君になら何を話しても大丈夫
00:28その時私はたけし君の笑顔を見てそう感じた
00:33その日からたけし君は年に2,3回の割合で私の夢に現れるようになった
00:40私はいつもたけし君に悩みを相談し
00:44たけし君はその度にこうすれば?とアドバイスをくれた
00:52不思議なことに私がそのアドバイスに従うと
00:56悩みを始めからなかったことのように姿を消し
01:00だから私はたけし君に何を話したか覚えていない
01:05そしてもう一つ不思議なことに
01:09私がどんどん歳をとっていくのに
01:12たけし君は最初に会った時と同じ
01:156歳のままなのだ
01:1720歳の時にたけし君に相談したことだけは今も覚えている
01:25私はその時好きな人がいた
01:28どう見ても真面目そうには見えない人を私は好きになっていた
01:34その人と付き合ってもいいかどうか
01:38それが私の相談の内容だった
01:41たけし君は付き合わない方がいいと言った
01:45そしてその時私は初めてたけし君に逆らった
01:516歳の子供に何が分かるのよ
01:54私はその時たけし君に向かってそんなことを言ってしまった
02:01たけし君は悲しそうな顔で私を見ていた
02:06その日から4年間
02:12たけし君は一度も夢に現れない
02:15私はその人と付き合い
02:18やっぱりその人に騙された
02:21騙されていると分かっているのに
02:25また騙されると分かっているのに
02:29今日も私はバスに乗ってサラキンに行こうとしていた
02:32ドキッとした
02:40その男の子はどう見てもたけし君だった
02:45たけし君
02:47そんなことって
02:50もうちょっと顔を上げて
02:52もうちょっと
02:54降りる方いませんか
02:55降りなければいけなかった
02:57でも体が動かなかった
03:00いませんね感謝します
03:02結局私は隣に座っているお母さんが
03:14男の子の名前を上げるんじゃないかと気になって
03:17降りることができなかった
03:19そのうちに私は
03:23身の前の男の子に
03:24自分の悩みをぶつけたい衝動に駆られていた
03:27夢に出てきたたけし君にいつもそうしていたように
03:31たけし君に全てを聞いてもらいたい
03:34ねえたけし君
03:38私はどうすればいいの
03:41お願い答えて
03:42私はこれからどうすればいいの
03:46たけし君お願い
03:47ダメだよ
03:49ダメだよ
03:50え?
03:53ダメだよ
03:56ねえママ
03:58これなんだっけ
03:59は?本か
04:01おでしょ
04:02僕は君の悩みを食べることを思う
04:14やめたんだから
04:17おしまい
04:20降りるわよたけし
04:22早く
04:23たけし君
04:24それは確かに
04:35いつも夢に出てきた公園だった
04:37でも私は理解していた
04:40これは夢ではなくて
04:44たけし君の夢を見ることは
04:46もうないんだと
04:48あまり聞いたい
05:01わかった