絞死刑

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1958年に起きた小松川女子高校生殺人事件を題材に、死刑制度存廃問題や在日朝鮮人間題などを追及した異色社会劇。拘置所の片隅の死刑場で、死刑囚・朝鮮人少年Rの絞死刑が執行されるが、Rは死ななかった。ロープにぶら下がったまま、Rは心神喪失状態に陥ってしまう。この状態での刑の再執行は法的に許されないため、Rの記憶を取り戻そうと、死刑執行人たちはRの彼の犯罪や家庭環境を芝居で再現して見せる。執行人たちが四苦八苦する姿をブラック・ユーモア交えて描きつつ、その混沌とする事実と虚構に、事件の真相や日本国家が内包する矛盾、問題点をあらわにしていく。

劇場公開日:1968年

製作 - 中島正幸、山口卓治、大島渚
監督 - 大島渚
監督助手 - 小笠原清
脚本 - 田村孟、佐々木守、深尾道典、大島渚
撮影 - 吉岡康弘
音楽 - 林光
美術 - 戸田重昌
録音 - 西崎英雄
編集 - 白石末子
監修 - 向江璋悦