46 「異次元のAI!黒幕の大規模言語モデルってなんなん?」の巻:漫画家イエナガの複雑社会を超定義
  • 3 か月前
漫画家イエナガの複雑社会を超定義
#46「異次元のAI!黒幕の大規模言語モデルってなんなん?」の巻

■世界を変える!?ChatGPTの誕生
ChatGPT(チャット・ジーピーティー)の話を聞かない日はない!というほど、最近盛り上がりを見せています。「世界を変える可能性を秘めている」(ビル・ゲイツ)とか「人類はこの数か月でルビコン川を渡ってしまったかもしれない」(東京大学副学長 太田邦史)などと言われていて、世界に衝撃を与えているのです。
一体何がスゴいかと言うと、質問したら1発で答えを教えてくれたり、プログラミングコードまで書いてくれたりと、もうとにかく便利です。なんと小説だって書いてくれます。
2022年11月に発表されてから、ChatGPTのユーザー数はわずか2か月で1億2300万人を突破しました。これはTikTok(ティック・トック)やInstagram(インスタグラム)よりも早いペースです。2023年には日本の官公庁や自治体でも使われ始めています。そんなChatGPTに
、Microsoft(マイクロソフト)もおよそ100億ドル、日本円にしておよそ1兆3000億円の投資を発表しました。さらに世界中のテック企業がAI開発の主導権を巡り、激しい競争を繰り広げています。これはAI戦国時代に突入したということなのかもしれません。その中心にあるのは、大規模言語モデルというスゴい技術です。

■早すぎるAIの進化に警鐘も
このまま進化していけば、AGI(Artificial General Intelligence)と言われる人間と同等レベルの知能を持つAIが実現できるかもしれません。一方で進化のスピードが速すぎるとして、AIリスク軽減を研究する団体が、「先進的なAIは、地球上の生命の歴史に大きな変化をもたらす可能性がある」と警鐘を鳴らしました。確かにAIに仕事が奪われる!と聞きますよね。しかし進化のスピードはもう止められません。だからこそ今回は、その仕組みを知り、付き合い方を考えてAIとの未来に備えようという話なんです。

◆◆Q、そもそもなぜ ChatGPTは生み出されたの?
◆ChatGPT開発の元となったある計画
ChatGPT誕生の裏側には「ある壮大な計画」がありました。その計画を2015年、シリコンバレーに集まった、イーロン・マスク、若き起業家サム・アルトマン、さらにはAI研究の第一人者イルヤ・サツキヴァーなど、時代の最先端を行くいわばIT業界のアベンジャーズたちが立案していたのです。彼らが打ちたてた計画が、「汎用人工知能AGIが全人類に利益をもたらすことを確実にすること」。どういう事かというと、「人間のような高い汎用性(はんようせい)のある学習能力や知能を備えたAIを開発して、世界経済や科学技術の発展、人間の創造性に大きな力を与える」ということです。
そして、設立したのがOpenAI社です。「開発したAI技術は秘密にせず、Openにする」そんな意味を込めているのだそうです。ちなみにOpenAI社が目指す汎用人工知能(はんようじんこうちのう)とは、道具として使うAIで、私たちが指示をして作業をしてもらうAIのことだと言われています。
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