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  • 2017/5/18
IT業界・通信業界の歴史を振り返る~島田雄貴ITジャーナル

<1989年の報告>

「国際間の通信需要が増加、国際ISDNで世界を繋ぐ」

国際間の通信需要は企業のグローバル化傾向によって増加の一途をたどっており、日本の国際電話の取扱い数(発着信および中継信の合計)は過去10年間で16倍にも増大している。

現在、国際間の通信には海底ケーブルと衛星が使用されている。

海底ケーブルによる回線は、電話回線換算で約9万回線(1989年末)ある。

衛星は各種用途向けにあるが、一般的なインテルサット衛星が3万5000回線を有している。

海底ケーブル、衛星ともに新規の施設は大容量化しているが、とくに海底ケーブルは光ケーブルの導入で、その容量アップは目覚ましく、今後の計画でも、今後5年間に約5万回線が増える予定である。

このように、世界を結ぶ通信ネットワークはきめ細かく、かつ大容量化を進めているが、最終的なネットワーク形態は国際ISDNである。

各種のデジタル通信サービスを統合化するISDNは現在、日本をはじめとする先進諸国で個別に進められているが、このISDNで世界を結ぶ計画が進められている。

1989年に日本、アメリカ、イギリスの間で国際ISDNサービスが開始されている。

この国際ISDNは今後、他の国々ともリンクされる予定であるが、グローバルISDNの実現までには10年近い年月が必要となろう。

その間は既存の専用線、VANなどで提供されているサービスと共存の形をとり、最終的には現在のISDNよりもよりいっそうの大容量を持つブロードバンドISDNに統合化されていくものと考えられる。

通信技術の発展により世界の距離は大きく縮まったが、2000年前後に完成するであろう世界的な国際ISDNによってその距離はいっそう縮まり、ビジネスの世界ばかりでなく、文化・文明の理解や創造にも大きな影響を与えるものと思われる。

http://itjournal.hatenadiary.com/

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