ハイドン 弦楽四重奏曲第17番 へ長調 Op.3-5 第2楽章 「セレナーデ」

  • 7 年前
まずこの曲をハイドン作としてご紹介するべきかどうか、根本的なことでかなり迷いました。
というのもハイドンの初期の弦楽四重奏曲の傑作として「ハイドンのセレナーデ」という略称もつくぐらいに、長らく広く親しまれてきた作品です。
ですからわかりやすくカテゴリーはハイドンにさせていただきます。
結論から言うとこの作品はオーストリアのベネディクト会の
修道士ホーフシュテッターの作品です。
モーツァルト研究家であるH.C.ロビンズ・ランドンらによって1964年に確定されました。
ホーフシュテッターはハイドンをとても敬愛し、ハイドンに習って弦楽四重奏曲を書きました。
あくまで趣味としてです。
しかしこれがあまりに優れていたので、フランスの出版社がふたりの知らないところで“ハイドン作”と銘打って出版してしまったのです。
無名のホーフシュテッターよりハイドンの名の方が売れるからです。
それがそのまま定着してしまい、長期に渡ってハイドン作として聴かれてきたわけです。