起業のヒント集~構造化知識研究所のインタビューより

  • 8 年前
起業のヒント集~株式会社構造化知識研究所・田村泰彦氏のインタビューより

※起業のヒント集は、KENJA-GLOBAL(賢者tv)など有力メディアの経営者インタビューから、起業成功の秘訣を読み取り、動画としてシェアする試みです。姉妹サイト(kenja.tamaliver.jp)とともに、独立起業のご参考にしていただければ幸いです。

今回ピックアップするのは、株式会社構造化知識研究所という会社です。創業者の田村泰彦社長が、KENJA-GLOBALで紹介されています。

KENJAの動画等によると、構造化知識研究所は2004年に設立されました。製造業を中心とする顧客企業の品質管理を改善し、製品トラブルを防ぐための方法やシステムを提供する会社だそうです。

田村氏のインタビューの中でとくに興味深かったのは、もともと起業家を目指していたわけではなかったことです。起業が「目的」だったのではなく、社会に貢献できるような仕事をするための「手段」として起業を選んだようです。

田村氏は大学時代に品質管理という研究領域に目覚め、大学院に進み、博士号まで取得します。その後、国立大学の大学院の助手として「不具合の>未然防止」を徹底的に研究し、独自の新しい手法を考案・開発しました。

その手法が、企業で品質管理に携わる人たちに知れ渡るようになり、様々な会社から協力の依頼を受けるようになります。その声にこたえるべく、助手を辞めて実業界へと転じたようです。研究室で生まれた技術が、製造業の現場のニーズ(実需)に合致していたのですね。

とはいえ、国立大学の助手という安定した仕事を捨て、経営者としてゼロから出発するのは、相当のリスクがあったでしょう。それでも「ニーズに応えて日本のモノづくりに貢献するために何をすべきか」という思いが、起業を決断させたようです。

日本の製造業の技術は世界最高級だと言われていますよね。それを支えているのは何といっても製品の品質の良さでしょう。構造化知識研究所は、そんな日本のモノづくりを裏で支える会社の一つだということです。

起業を考えている人のなかには、「社長になりたい」とか「組織のトップに立ちたい」とか、経営者になること自体が動機になっている場合もあるかと思います。しかし、会社を起こし、さらに持続的に成長させていくためには、やはり社会に役立つ何がしかの技術が必要でしょう。今回のトピックのように、何をして社会の役に立ちたいのか、それを考えることが起業への大切な一歩ではないでしょうか。

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