最後までその人らしく:認知症革命2
  • 8 年前
「サポーターではなく、パートナー」認知症を考えるに、いい言葉だ。「認知症の人」ではなく「認知症と診断された人」「認知症である前にまず人である」とも言えるのではないか。
認知症革命第2回は「認知症になっても、その人らしく穏やかな人生を生きていく」ためのヒントを探る。
日本では、“認知症”と診断されると、本人も家族も絶望的な思いにとらわれる人が少なくない。しかし、認知症の人が何を感じ、考えているかを探る研究から、「認知症になるとすぐに何も分からなくなる」訳ではなく、認知症の人の心に目を向け“本人重視”の接し方を取り入れることで、家族や介護者の多くが頭を悩ませている妄想や暴言・暴力などの症状や行動を大きく改善することが明らかになってきた。 こうした最新の知見も踏まえ、いま世界では「認知症になってもより良く生きられる社会」を目指した社会変革 “認知症革命”が始まっている。認知症と共により良く生きる方法とは?国内外の先進事例を紹介しながら、その最前線に迫る。

第2回は、認知症の人がその人らしく心穏やかに暮らす方法がテーマです。
認知症の人たちの心のうちを探る研究から、彼らが喜んだり悲しんだり、考えたりしていることが明らかになってきました。こうしたことを理解し、怒ったり否定したりせず「本人重視」の接し方を取り入れることで、徘徊や不眠、暴力などの認知症の症状や行動が大きく改善すると紹介されました。

また、国際大学GLOCOMが研究を行ってきた富士宮市の事例も取り上げられました。
番組内でも紹介されたように、国際大学GLOCOMの2014年度の調査では、認知症になると「外出や交流の機会が減った」と感じる方がおよそ7割に及ぶという結果が出ています。
しかし、富士宮市は「認知症になってもそれまでと変わらない暮らしができるまち」をキャッチフレーズに、認知症の人々が参加するソフトボール大会やランニングイベントを開催したり、引きこもり対策の認知症カフェを行っています。当事者の声をもとにしたこうした取り組みは、海外からも視察が来るほど注目されています。
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