(大阪)老人ホーム「グランパ羽曳野」家族が同意と違法行為指示か 2015年10月7日

  • 9 年前
家族が同意と違法行為指示か

2015年10月07日 19時18分

大阪・羽曳野市の介護付き有料老人ホームで、専門の研修を受けていない介護職員らに医療行為を行わせていたとして、元施設長らが書類送検された事件で、施設の幹部が「入所者の家族が同意しているので問題ない」
と事実と異なる説明をして、職員に違法行為を指示していた疑いがあることが、捜査関係者などへの取材で分かりました。
大阪・羽曳野市の介護付き有料老人ホーム「グランパ羽曳野」では、おととしから去年にかけて、口から食事が取れない入所者に鼻から管を通して栄養剤を補給する「経管栄養」を専門の研修を受けていない
介護職員らに行わせていた疑いがもたれています。
警察は10月2日、施設を運営する会社と元施設長らを、介護福祉士法違反などの疑いで書類送検しました。
警察のその後の調べで、元施設長や課長が、研修を受けていない介護職員に、「入所者の家族が同意しているので問題ない」と事実と異なる説明をして、違法行為を指示していた疑いがあることがことが、捜査関係者などへの取材で分かりました。
また、去年9月に大阪府などが立ち入り調査をした際には、介護職員が医療行為を行っていることを示す書類を幹部の指示で隠していた疑いもあるということです。
警察が詳しいいきさつを調べています。
「グランパ羽曳野」は弁護士を通じて「違法だという認識はあったが、当時は人が足りず、介護職員にも医療行為を指示していた」としています。
施設の元職員は「家族の同意をとっているから、違反しないことだという説明を上司から受けて、みんな医療行為をしていた。医療に従事していない者が行うのは、本当に怖いことだった」と話しています。