それは雇用の革命か、それとも一億総ブラック化の狼煙か。政府は7月26日、東京、大阪、愛知の3都市を対象に、雇用規制の緩和を検討すると発表した。その内容は大きく分けて3つだ。1つ目は、解雇規制の緩和。再就職の支援金を支払えば企業側から解雇できる「金銭解決制度」の導入が検討されている。2つ目は、「有期雇用契約の緩和」。従来、同一の職場で5年以上で働いた契約社員は正社員にしなければならないが、その期間を延長するという。最後は「残業時間の緩和」。管理職など一定の条件をみたした社員に法律で定められた上限を超えた残業を認める「ホワイトカラー・エグゼンプション」の採用について議論が行われる。それぞれの制度には「雇用の流動化」「派遣切り等の是正」「ワークシェアリング」といった狙いがあるとみられるが、一度解雇されると再雇用が難しい現状や、派遣社員が不安定な雇用形態のまま会社に縛られ続けるといった問題は解決しない。何より、どれもこれも、解釈によってはいくらでも悪用がききそうな制度である。運用する企業側の良心が問われるが、果たしてそんなものがあるのかどうか......。
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