阪神・淡路大震災18年 大都市被災 その時日本は

  • 11 年前
NHKスペシャル 2013.1.17。

南海トラフの巨大地震で、大阪や名古屋などの大都市が同時多発的に被災した時、何が起きるのか・・・シミュレーションでは、最悪の場合、避難所に押し寄せる人の数が500万人に上り、わずかな期間で、ペットボトルの水が日本全国でなくなる。多数の火力発電所が津波に見舞われることから、電力不足が発生。交通網も寸断され、マヒした都市機能の復旧はなかなか進まない。通信インフラは寸断され、金融機関にも影響が及びかねない・・・
こうした都市機能のマヒを防ぐため、各分野の専門家たちが集まり、南海トラフの巨大地震による被害を想定しようとする研究プロジェクトが始まっている。彼らが参考にするのが、18年前の阪神・淡路大震災だ。神戸では人口密集地が被災したことから、避難所に入りきれない人たちが公園や空き地などの「テント村」で雨露をしのいだ。生きてゆくための物資は枯渇し、“奪い合い”がおきる寸前の状態に陥っていた。電力や水道のシステムは互いに依存し合っていたため、停電や断水が複合的に拡大した。そして、地方銀行の本店やホストコンピュータが被災し、金融の流れが滞るという非常事態が発生した。
いま、流通企業や金融機関では、南海トラフによる想像を絶する規模の被害が、都市機能マヒに至るのを防ぐため、「阪神・淡路」の教訓をもとに対策を進めようとしている。番組では、被害シミュレーションをCGで描き出すとともに、生活物資、通信ネットワーク、ライフラインで進められている対策を取材、減災への道筋を探る。

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