プレイヤーにスキップメインコンテンツにスキップフッターにスキップ
  • 11 年前
生駒山麓の生き神様たち~石切さんと辻子谷 上石切町1丁目
水子地蔵、奥之院、辨天滝、金剛寺、石切観音院、転落注意、近鉄石切駅、占い師、石切神社参道、易学運命鑑定、宝玉堂、つけもの横丁、陀羅尼助、開明堂、三玉屋食堂、アンシェール開運、明青館、石切大天狗、白光教会
参考サイト
http://www.amazon.co.jp/%E7%94%9F%E9%A7%92%E3%81%AE%E7%A5%9E%E3%80%85%E2%80%95%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E9%83%BD%E5%B8%82%E3%81%AE%E6%B0%91%E4%BF%97%E5%AE%97%E6%95%99-%E5%AE%97%E6%95%99%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E5%AD%A6%E3%81%AE%E4%BC%9A/dp/4422230131

https://ja.scribd.com/doc/82569303/Preview-Ikomanokamigami
1985年に刊行された『生駒の神々』は、大阪近郊にあたる生駒山一帯に数多の宗教施設があり、多彩な活動が行われていることを明らかにした。特に朝鮮寺と呼ばれる在日コリアンのための寺院が集中し、民族色の濃い祭礼が生き続けていることに驚かされた。
 その後25年、生駒の神々に何が起こったのか。

聖地再訪 生駒の神々: 変わりゆく大都市近郊の民俗宗教

 25年と言えば、一世代が交代するに十分な歳月である。神々にも大きな変化があった。前著で記録された寺院、行場はおしなべて衰退の兆候を示し、中には廃絶したものもある。特に朝鮮寺の民族色の濃い祭礼は消滅に近い印象を受ける。
 現地を尋ねてのレポートは淡々と現状を伝えるだけであるが、それだけいっそう神々のもとに結集していた人々の身に生じた出来事を想像させて切なかった。
 修験道系の寺院が多いのもこの地域の特色であるが、指導者のカリスマ性で成り立つセクトは世代交代が難しく、信者も高齢化していく。
 老舗の石切神社、宝山寺、朝護孫子寺も、参詣者が1990年頃をピークにして減少傾向にある。
 しかし、また新しいムーブメントも散見される。
 朝鮮寺改め在日コリアン寺院の都会と山中を結ぶネットワークの誕生である。
 石切神社参道の占い店の興隆も注目される。一方で、ヨガや自然食をテーマにしたスピリチュアルな活動の芽生えもある。そして今、生駒山を覆うほどの勢いで開発が進む墓地、霊園は目を見張るものがある。
 これらの変化の背景にも考察が加えられ、現代を支配する現世至上主義と他界観の退潮による宗教意識の変容が示唆される。 生駒の神々の興隆は近代化の所産でもある。その神々が黄昏を迎えているとすれば、今まさにわれわれの社会が大きな変化を体験していることを意味する。それが何か・・・。

お勧め